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獅子尾の休日

ひるなかの流星 獅子尾の休日


日曜日の昼、特に予定もなかったため、獅子尾は駅のショッピングモールで買い物をしていた。
すずめはあと少しで卒業する。今では学校内で顔を合わせることも少なく、時間と共に獅子尾もすずめのことを思い出さなくなっていた。というよりは思い出すと、やはり後悔することばかりで、また同じことを繰り返してしまいそうな自分を、押さえることに必死なだけなのだが。

駅ビルは休日なだけあって、やはり人が多く、カップル、家族連れ、その中でも、自分が長い黒髪の女の子を目で追う度にため息が出る。
『あ、先生…』
突然声を掛けられ振り返ると、今まさに考えていた相手が目の前に現れる。
『与謝野…』
こうして、顔を見るのはいつぶりだろうか…。かける言葉が見つからず、しばらくの間、まだいとおしく思ってしまう彼女の顔を見つめる。
『買い物ですか?』
そんな空気を打ち消したのは、すずめだった。彼女もそれなりに気まずいだろうに、まだ高校3年生の少女にいい大人の男が気遣われている。
(俺って…やっぱりダメダメだな…)
『ああ、君も?』
『私は…』
すずめは少し言葉を濁すと、小さな声で待ち合わせです、と言った。
『あぁ、馬村とか?』
『はい』
確かに、今日のすずめの格好はいつものTシャツ、パンツではなく、淡いピンクの春物コートに、黒のミニスカート、ニーハイソックス&ブーツといういかにも男うけしそうなファッションだ。
俺と一緒にいたときよりも綺麗になったようにも思う。
すると、すずめが獅子尾を通り越して、遠くを見つめ、安心したように微笑んだ。
『じゃあ、先生…また学校で』
ペコリとお辞儀をすると、見つめていた視線の先へ走って行った。

馬村は、すずめが獅子尾といたことに少し驚いた様子だったが、当たり前のように彼女の手を引いて歩き出した。
それは、獅子尾がいたから見せつけたというわけではなく、いつもそうしているから当たり前という雰囲気だった。
(1年…だもんな…。俺の前で、あんな顔したことなかったよな…)
獅子尾は大きくため息をつくと、振り返ることなく歩き出した。

『なんでアイツがいるんだよ…』
馬村は見たくもない顔を見てしまった、とでもいうように少し機嫌が悪い。
イラついた馬村をよそに、すずめは嬉しそうだ。
『買い物だって…たまたま会った』
そう言うと、馬村は足を止めてすずめの顔を覗きこんだ。
『で、おまえはなんで嬉しそうなわけ?』
すずめはその問いには答えずに、馬村の腕に手を絡めて、彼の肩に頭を乗せふふっと笑った。
『馬村…またヤキモチ妬いてる…』
『妬いてねーし…』
『そう?…でも…嬉しいな…』
予想外のすずめの言葉に、馬村は顔を赤くしながら、寄りかかるすずめの肩を抱き寄せた。
『おまえ…襲ってほしいの?』

Fin

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