現在の閲覧者数:
FC2ブログ

7th Heaven〜最高の幸せ〜11最終話

7th Heaven〜最高の幸せ〜11最終話



1年後ーーーー

「すずめちゃん!おめでとう〜。めっちゃくちゃ綺麗!」
「あんたにしてはいいんじゃない?良かったわね。ダブルの幸せで」

「ふふっ、ありがとう」

純白のウエディングドレスに身を包んだすずめは、口々に掛けられるお祝いの言葉に嬉しそうに笑って答えた。

そしてすずめの母が胸に抱く、小さな我が子へと視線を送る。

こんなにも幸せなこの日を、この子と一緒に迎えることが出来た。
それは隣に立つ最愛の人のおかげだ。




何の体調の変化もなく、暫く生理が来ていないことにも全く気が付かなかったすずめは、夏頃に大輝に言われて初めて気が付いたのだ。

「なぁ、最近おまえ生理いつ来た?」
「え…?いつ、だろ…えーと…あれ?」

毎日のように求め、身体を合わせている大輝がそれに気が付かないはずがなく、検査薬で調べてみるともちろん陽性。
そして病院へ行くと、すでに妊娠3ヶ月であった。
まだ豆つぶにしか見えないエコー写真を大事に持って、すずめは何度もそれを愛おしそうに見た。

「気付けよ…」
「あはは〜さすが私?」

まだ父親になるという実感は正直湧かないが、すずめが幸せそうにお腹を撫でている姿だけでも充分だと思う。

「式は出産後か…子どもも一緒に3人で結婚式しような」
「うん」



研修中の身であるがゆえに、まだまだ忙しさの続く大輝は、妊娠しても仕事を続けようとするすずめに、だったら家事を一切やるなと無茶苦茶なことを言った。

しかし、大輝の思うことは充分分かっているすずめは、このままでは本当に大輝が家事の全てをやりそうなことを危惧し、周りに惜しまれながらも妊娠4ヶ月で仕事を辞めた。

「なんか…仕事あるからって気張ってたからかな…。辞めてからつわりが急に来たんだけど…。う〜気持ち悪い」
「食べられる時に食べろよ?俺の飯作らなくていいからな」
「うん、ごめん…」

大好きな魚介類を受け付けなくなり、1ヶ月以上フルーツとパンで栄養を取っていたが、妊娠中の母体というのは不思議なもので、それでもきちんと子どもに栄養が入っているのである。

元々痩せ型のすずめは、5ヶ月を過ぎても妊娠していることを周りに気付いてもらえず、公共交通機関の乗り物ではマタニティーマークが非常に役に立ったのだが、7ヶ月を過ぎた頃にやっと″妊婦さん″の体型になってきた。

「もうね…ポコポコお腹蹴るんだよ。でも、私が寝るときはおとなしいの、ほら今蹴った…。分かった?」
「ほんとだ…。あ、また蹴った。元気だな」
「うん。このまま元気に産まれてくれるといいな」
「そうだな」

そして臨月を迎え、緊急の場合に備えて入院セットを常に玄関に用意しておいた。

「あのね、子宮口はまだそこまで開いてないんだけど、もういつ陣痛が来てもおかしくないんだって」
「ああ、計画出産にしてても陣痛来たらしょうがないからな…。俺がいる時ならいいんだけどな」

忙しく働く大輝にどうしても出産に立ち会ってもらいたかった為、計画出産としたのだ。
しかし、早過ぎる出産は胎児にとってよくないために、陣痛が自然に来てもおかしくないギリギリまで待ち、出産する日を決める。
そして、決められた日に陣痛促進剤を使い陣痛を起こし、人工的に破水をさせて出産に臨む方法で、完全な自然分娩とはいかないまでも、自然分娩に近い方法での出産が出来るのだ。

予定日は4月の頭だった為に、3月に陣痛が来てもおかしくはなかった。
3月では大輝の仕事の都合で、どうしても立ち会い出産は出来そうになかったのである。
しかし、4月に予定していた計画出産の日まで陣痛が来ることはなく、大輝とすずめは空気の読めるいい子だねと笑いあった。

そして、4月初旬、すずめは元気な男の子を出産した。




披露宴が終わりホテルに戻ると、すずめは未だにスヤスヤと眠る我が子の手をチョンとつついた。

「ふふっ、寝過ぎじゃないかな…」

3ヶ月前に出産したばかりの息子は、もう首もすわり、真っ黒で少し癖のある髪に切れ長の目をしている。
大輝とすずめの良いところだけを取ったように、綺麗な顔立ちをしていた。

すずめとしては、初めての育児ということもあり、どれだけの忙しさかも見当がつかなかった。
さらに、出産後の結婚式なんて体重が戻らなくてドレスが着られなかったらどうしようと考えていたが、毎日の母乳育児はあっという間にすずめを元の体重へと戻らせてくれるほどハードだった。
泣いては授乳、泣いては授乳…それを繰り返し、1ヶ月経った頃にやっと母乳の量も安定し、2時間、3時間と寝てくれるようになったのである。
そして、元々大きくなかった胸が豊満になるので、ウエディングドレスにはうってつけの身体になったのである。

実は産後1ヶ月を過ぎた頃から、ゆゆかに言われ結婚式の為に、ウェスト引き締めエスササイズをしていたことは、大輝には内緒だが。

披露宴中も、いつでも授乳が出来るようにベアトップのドレスで体制を整えていたが、なんと披露宴の前に1度授乳を終えてから、披露宴が終わるまでグッスリと寝ていてくれたのである。
眠い時などはグズって何時間も泣き止まないこともある為、それは奇跡に近かった。

ベビーベッドを横目に、夜の景色を映す窓に寄りかかると、すずめは大輝を見つめた。

「大輝…約束守ってくれてありがとう」

妊娠したと分かった時、もう結婚式は無理かもしれないなと半分諦めていた。
しかし大輝は、忙しい中安定期に入ったすずめを連れて式場へ見学に行ったのだった。

「約束しただろ?絶対式やろうなって」
「うん」
「俺の気持ちは入籍した時と変わってない」
「なに?」
「おまえのこと幸せにする…ずっと」
「ふふっ…もう幸せだよ?だって…」

すずめは大輝の手を取ると、胸にコツンと額を寄せた。

「私の幸せは大輝に出会えたことだからね」

2人がそっと唇を重ねると、フギャアと愛しい泣き声がベビーベッドから聞こえてきた。



fin

★★★あとがき★★★
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございます!
すずめ妊娠中の話を細かく書いても良かったんですけど、そうするとながーくなってしまうので、説明っぽい文章になってしまいました。
ラストは駆け足で進めてしまったので、読みづらかったらすみません。
子どもの名前を決めなかったのも、それぞれイメージがあるかな…と思い、あえて決めませんでした。

花より男子の恋夢が終わるまで、ひるなかはしばらくお休みします。

またしばらくしたら、昔に戻って高校生編でも書こうかな…(^-^)


皆さまからの拍手、コメントとても励みになります!
ありがとうございます!


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村


ブログランキングに参加しています!ポチッとお願いします(^-^)


スポンサーサイト

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

7th Heaven〜最高の幸せ〜10R

***

7th〜最高の幸せ〜10
Rです

***


煌々とした明かりに照らされている脱衣所で、すずめは巻いていたタオルを取られ、素肌を大輝の前で晒した。

「脱ぐ手間省けたな…まぁ脱がすのも楽しいんだけど」

壁に背を付けたままの状態で、両胸の膨らみを揉まれ、貪るように口付けられた。

「ちょっ…んんっ〜、大輝…やぁっ…あっ…ベッド行こっ?…んっ」
「あとでな…我慢できない」

キスだけで、大輝に縋り付かないと立っていられないほどの快感が身体を支配する。
大輝の舌が首筋を辿り、胸の突起を舐め上げると、すずめの身体がビクリと跳ねた。

「あっ、ん…はぁ、あっ」

舌で転がすように舐めると、恥ずかしそうにモジモジと腰を動かした。

「もう濡れてる?」
「言わな…いでっ…あぁっ」

すずめの身体を反転させると、壁に手を付かせ腰を高く上げた。

「やだっ…恥ずかしいって…」
「気持ちよくしてやるから、そのまま…な?」

大輝の目の前に尻を突き出すような体勢をさせられて、太ももにざらりとする舌が這うように動き、柔らかな内腿に強く吸い付いた。
そして舌は内腿から際どいラインを伝い秘部へと到達すると、蕾の中に入りクチュクチュと抜き差しをした。

「ひゃぁっ…あぁっ、あっ、やぁん」

すずめの秘部から唾液と混ざり合った愛液が、太ももを伝い流れ落ちた。
大輝が指で隠された突起を刺激すると、秘部が痙攣するように動き、ピシャリと愛液が飛び散る。

「ああぁっんっ!!…ぁっ、はっ」

すずめは身体中に伝わる快感で、膝がガクガクと震えだす。
大輝は腰を支えると、自身の熱くなった性器に愛液を塗りたくり、後ろからズプッと一気に挿入した。

「ああぁっ!待ってっ…ぁっ」

達したばかりの秘部は、未だ痙攣するように蠢いていて、大輝自身に絡みついてくる。

「待てない…、っ悪い…はっ、く」

すぐに律動を開始すると、すずめの背中がブルリと震えた。

「も…あっ…ぁっ、はぁん」

限界まで引き出しては最奥を貫く動作を何度も繰り返す。
徐々に動きを早くしていくと、すずめの秘部から新たな蜜が溢れ、腰を動かすたびに接合部からはグチュグチュといやらしい音が耳に伝わり、すずめの羞恥心を刺激した。

「あっ、も…ダメっ…あぁっ」
「俺も…っ、イキそう」
「……っ!」

ガクガクと腰を揺さぶられ、達した直後すずめの身体は床に崩れ落ちた。
すんでのところで大輝が支えると、裸のままシャワールームへと運ぶ。
大輝も手早く服を脱ぎ、すずめを支えながらコックを捻る。

「大丈夫か…?」
「ん…大丈夫…っぁ」

全身が性感帯になったようなすずめの身体は、シャワーの刺激だけでまたゾクゾクと感じ、足の間が濡れてくる。
それは、大輝の放ったものなのか、自身のものなのかもう分からない。

「身体洗ってやるよ…」
「ん…ぁ、触っちゃ…ダメ…また、したくなっちゃう…ぁっ」
「だから、触ってんだろ?俺だって足りねえよ」


***


皆さまからの拍手、コメントとても励みになります!
ありがとうございます!


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村


ブログランキングに参加しています!ポチッとお願いします(^-^)


テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

7th Heaven〜最高の幸せ〜9

7th Heaven〜最高の幸せ〜9



「おまえら…」

大輝の地を這うほどの低い声に、さすがに不味いと思ったのか申し訳なさそうに謝った。

「「悪かった…」」

分かってる…。
別にこいつらのせいじゃない。
大学時代だって、同じようなことは何度もあったと思う。
学部の違う大輝が知らなかっただけで。

でも…自分の心が狭いのかもしれないが、目の前でこいつらがすずめの名前を呼び、触れただけでイラついて。

なんで、今日に限って、余所行きみたいな格好してくんだよ。

くっそ…。

顔を見て、ちゃんと話しをしたいのに、家に帰ることが出来るのは、明日の深夜。

「馬村…今日の当直代わるから。追いかけろよ。奥さん、泣きそうな顔してたし」

目に見えて肩を落とす大輝に、さすがに責任を感じて、進藤が助け舟を出した。

「悪い…」
「いや、俺らこそ…ごめんな」

増田も心底申し訳なさそうに謝った。
何故、大輝が怒ったのか分かってしまったから。
自分たちが冗談で触れ、名前を呼んだだけで嫉妬するほど、大輝が彼女のことを愛しているのだと気が付いてしまった。

大輝は休憩室から直接更衣室に行き、白衣を脱ぐとほとんどの仕事を翌日に回し、急いで帰路に着いた。




大輝が自宅に着くと、すずめはとうに帰っているはずなのに、何故か部屋の電気が点いていない。
自分が帰ってこない日は、こんな風に部屋を暗くしているのかと心配になる程、家の中は静かで真っ暗で。

当直のない日は毎日、毎日遅くまで起きて待っていてくれる。
そして帰ってくる大輝の為に、必ずリビングの電気は点いていた。
すずめだって働いていて、職場までは前よりも1時間早く家を出なければいけなくなった。
大輝の朝食、夕食を作り、部屋の掃除をして洗濯をして。
思えば、大輝が朝起きるとすずめはとっくに起きている。
朝ごはんが出来ているし、夕食の下ごしらえも終わっているようだった。

俺は何のために結婚した?
すずめにこんな生活をさせるために?

ただ、すずめとずっと一緒にいたいと思ったからだ…。

何のために医者になった?

ただ…すずめを幸せにしたかったからだ…。

「ただいま…」

部屋に入りリビングの電気をつけると、バスルームからシャワーの音が聞こえてきた。
開けたままの脱衣所に近づくと、シャワーの音に混じって、押し殺したような泣き声が聞こえてきた。

その声に、バスルームのドアをノックしようとする手がつい止まる。

俺も大概、自信ないな…。
意を決して軽くノックすると、外から声を掛けた。

「俺…」
「だ、いき?」

帰るはずのない大輝の声に、よほど慌てたのかカタンと何かを落としたような音がする。

「ちょ、ちょっと…待って…」

バシャバシャと水音を立てると、バスルームから手が出てきた。

「タオル。取ってくれる?」
「ああ…」

涙で濡れた顔を洗ったのだろう。
涙の跡は見えなかったが、タオルを身体に巻いて出てきたすずめの目は真っ赤で、自分の中の後悔と向き合わなければならなかった。

「ごめんな…」

大輝は謝りながら、フェイスタオルで優しくすずめの髪の毛を拭いていく。

「ううん、私がごめん。仕事の邪魔しちゃって…」
「そうじゃなくて…おまえに怒ったわけじゃないから…。ただ、あいつらがおまえのこと名前で呼んだのが気に食わなかっただけだから…」

本当は打ち明けたくなどない、自分の嫉妬心を曝け出すのは、すずめを悲しませてしまった償い。

「えっ…な、まえ?」

すずめは、名前を呼ばれたこともそうだか、すでに同僚2人の顔すら覚えていない。

「あ〜格好わりぃ…ほんと、悪かった」 

すずめの身体をギュッと抱きしめた。

「邪魔…したかと思った…」
「おまえを邪魔なんて絶対に思わない」

そう大輝が言うと、すずめの手が背中に回った。

「ごめんな、俺…自分のことばっかりでおまえに無理させてたよな…」
「無理なんて…してないよ?」
「でも、おまえ俺より寝てないだろ?」

抱き締めながらも大輝は顔を見ると、気まずそうにすずめは目をそらした。
大輝に嘘を吐いたところですぐにバレることは、すずめ自身分かっているからだ。

「そ、れは…」
「夜寝かせてないのは俺のせいだからな。おまえが働いてる間は、家事分担な」
「ダメだよ…それは私の仕事だもん」
「おまえそれでこの間も熱出したろ?無理すんなよ」

大輝は髪の毛にキスを落とすと、後ろを向かせドライヤーを当てた。
すずめの濡れた髪を乾かしている間、2人は無言になる。

「あのね…私の夢になっちゃったんだ…」

ドライヤーのスイッチを止めると、ポツリとすずめが呟いた。

髪をブラシで梳かすと、ふわりとシャンプーの香りが漂う。
大輝と同じシャンプーのはずなのに、その香りはどこか違う。

「夢?」
「大輝を…凄腕の馬村先生にする夢…。ふふっ、どう?偉大でしょ?」
「ははっ、何年どころか何十年掛かるか分かんねえぞ」
「うん、だから私が支えたいの」

すずめのことが、愛おしすぎて…。
言葉にならない。

「奥さん?俺、今して欲しいことあるんだけど」
「な、なに?」

巻いているバスタオルをハラリと下に落とす。
吸い付くような身体を撫でた。
風呂上がりの匂いが大輝を誘う。


***

皆さまからの拍手、コメントとても励みになります!
ありがとうございます!


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村


ブログランキングに参加しています!ポチッとお願いします(^-^)


テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

7th Heaven〜最高の幸せ〜8

7th Heaven〜最高の幸せ〜8



すずめは病院に着くと、院内の地図を見て2階へ向かいながら大輝へメールをした。

″2階の休憩室だよね?今、病院着いたから持って行くね″

大輝が夜の回診が終わり事務仕事をしていると、すずめからメールが入る。

2階の休憩室?
病院着いた?

何となく嫌な予感がして、慌てて立ち上がると部屋を飛び出した。
途中携帯のメール送信履歴を確認すると、送った覚えのないメールがすずめ宛に送信されていた。

こういうことをやりそうな友人が2人浮かぶ。

つーか、何やってくれてんだよ、あいつら!!

「すずめっ!」
「あっ、大輝〜着替え持ってきたよ〜」

すずめは休憩室で進藤たちと楽しそうに笑いながら話をしていて、大輝に気が付くと手を振ってきた。

「馬村〜、奥さんマジで可愛いな」
「それに面白いし!昔の三つ編みヘアーも見てみたかったな〜」
「おまえら…人の携帯勝手にいじんなよ!」

大輝はジロリと2人を睨み、すずめに向き合った。

「悪ぃ、メール送ったのこいつら…」
「あ、うん。なんかおかしいなとは思ったんだ。でも、見てみたかったから」
「え…?」
「大輝が働いてるとこ」

少なからず頬を染めて大輝を見上げて言うすずめに、大輝も赤くなる。

「イチャイチャしてるとこすみませんけど」
「で、で、で、2人はいつから付き合ってたの?」
「え、あの、高校からです」
「ちょっと、おまえらいい加減に…」

段々と調子に乗ってきているのか、2人はすずめと距離を近づけていく。

「いいじゃねえか…俺たち忙し過ぎて楽しみないし、おまえみたいに奥さんもいねえし、なあ?」
「そうそう!ね〜」

増田がすずめの肩に触れる。

大輝の額に青筋が浮かび、進藤と増田を睨むが、2人はいつものことと相手にしない。
それが更に大輝を苛立たせた。

「どっちから、告白したの!?すずめちゃんから?」

進藤も軽いボディタッチをしながら、すずめの名前を呼ぶ。
2人は大輝の逆鱗に触れたことに気が付かなかった。

「あ、えっと、どっちだろ…最初は大輝?それで私?」
「すずめ、もう帰れ…」
「え…」
「いいからっ!」

突然大きな声で怒鳴られて、すずめはビクッと肩を震わせた。

「あ、悪い……」

すずめに怒鳴ったことなど、今まで一度もないだけに、声を荒げた大輝の方が驚き、傷付いた顔をしていた。

「ごめ、ごめんね…私帰るねっ」

そして、すずめも目に涙を浮かべ荷物をまとめる。

「すずめっ!」

大輝が呼ぶ声も耳に入らず、頼まれていたはずの着替えや、おにぎりの入ったタッパーを持ったまま、休憩室を飛び出した。

私…行っちゃいけなかったかな…。
仕事の邪魔だったかな…。
せっかく、綺麗にしていったんだけど…荷物だけ渡して帰ればよかった。

すずめは、涙で濡れる頬を拭うこともせずに、家へと走った。


***


皆さまからの拍手、コメントとても励みになります!
ありがとうございます!


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村


ブログランキングに参加しています!ポチッとお願いします(^-^)


テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

7th Heaven〜最高の幸せ〜7

7th Heaven〜最高の幸せ〜7



「よし、行ったな…」
「バレないようにな、時間ないぞ」

大輝が席を外した隙に、机に置いてある携帯をそっと手に取ると、進藤は着信履歴を開く。

「これか?すずめ…変な名前だな」

受話履歴はほとんどがすずめという名前で埋まっている。

「一応、メールも確認しとかないと」
「おう…。す、ずめ…あった!今日のご飯何がいい?だって、決定だな」

進藤は宛先をすずめにし、急いでメールを送った。

″悪いけど、今日泊まりになりそうだから着替え持って、夜19時に2階の休憩室の前に来て″

「送信っと…」
「楽しみだな」

すると1分も経たないうちに、メールが返ってきた。

「愛されてんな〜。持って行くね、だって」

進藤と増田は、大輝の携帯を元の場所に戻すと、また仕事に戻っていった。




すずめはもうすっかり体調も良くなり、
仕事が休みの今日は朝からシーツや枕カバーを洗ったり、ここのところきちんと出来ていなかった掃除も徹底的に行い、夕食を少し手の込んだものにしたりと大忙しだった。

午後のおやつタイム。
やっと洗濯物もたたみ終わり、室内が綺麗に片付くと、ソファに座りおやつを食べながら、大輝は昼ご飯をちゃんと食べられただろうかと考えていた。
すると、携帯がメールの受信を告げる。
仕事中は殆どメールや電話をしてこない大輝からで、珍しいなと思いながらもすずめは嬉しくてメールをすぐに開いた。

「着替え…?」

今日当直であることは大輝から聞いて知っていたし、予め着替えは持って出たはずだ。
何か、予想外のことが起きたのだろうか。
しかし、大輝が働いている姿を見ることが出来るのならばと、嬉々としてメールを返し、用意を始めた。

夜まではまだ時間がある。
軽く何か食べられるようにと、おにぎりを作った。

そしてふと、ゆゆかに言われたことを思い出す。

″ちゃんと繋ぎとめておきなさいよ″

毎日忙しくしている大輝を疑うことなど、すずめにはありえなかったが、もし大輝が喜んでくれるのならば綺麗にしていたいと思う。

すずめは、チュニックにスパッツというラフなスタイルから、ネイビーと白のチェック柄ワンピースへと着替えた。
そして、軽くチークを入れ、グロスをひき鏡でチェックする。

病院へはバイクや車でならほど近いが、電車で行くとなると30分はかかる場所にあった。
大輝もすずめも免許はあるが、忙し過ぎて車を使う暇がないため、車を所持していない。

すずめは、着替えや食事一式を持つと、財布と携帯をポケットに入れて家を出た。


***


皆さまからの拍手、コメントとても励みになります!
ありがとうございます!


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村


ブログランキングに参加しています!ポチッとお願いします(^-^)


テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

オダワラアキ

Author:オダワラアキ
オダワラアキの二次小説・二次創作置き場へようこそ。
ひるなかの流星・花より男子・日々蝶々・君に届け・会長はメイド様の二次小説・創作置き場です。黒バス黄黒、青黒BLも書いております。
現在はオリジナルばっかりになってしまったなぁ。

こちらを読むにあたって下記注意点をお読みになってからお進みください。

このサイトは原作のある漫画の二次創作、小説です。

同人誌や、二次小説(2次創作・夢小説)に抵抗のある方はウィンドウを閉じてください。
原作者様、出版社とは全く関係ありません。

小説の無断転記、複製、配布を禁じます。

最新記事
カテゴリ
フリーエリア
リンクフリーです
オダワラアキの二次小説置き場



検索フォーム
リンク
最新コメント
花男お友達ブログ

駄文置き場のブログ 星香様


clover crown aoi様


明日咲く花 asuhana様


上を向いて歩こう 青空心愛様


gypsophila room   Gipskräuter様


天使の羽根 蜜柑一房様


おとなのおとぎばなし miumiu様


類だ〜いすき りおりお様


Beautiful days やこ様


君を愛するために こ茶子様
月別アーカイブ
Twitter