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境界線


境界線

駄作だ〜(^^;;
ちょっとダメなつくしちゃんがフランスに行った類を待てずに、総二郎と付き合い帰って来た類が略奪する…という話を書く予定でした…
が、最近買ったBL本にですね、浮気(疑惑)のある受けを攻めが虐めるという、シチュがありましてなんて美味しいんだ♡と、つくしちゃんを虐める類くんをどうしても書きたくなっちゃったんですよ
長くなりそうだからと短編に無理やり纏めたら、うーん…な出来になってしまいました…
アップしたのは、結構な文字数書いたから勿体無いな…とね
それでもよろしければどうぞ(笑)↓



いつの間にそんな関係になったのか……。
無表情と言われる自分の顔が、今までになく強張っているのが分かる。

「お前もう帰るんだろ?送ってくよ」
「えっ、いいよ!西門さんまだみんなと飲むんでしょ?まだ電車あるから」
「お前だって一応は女だろうが…黙って送られておけばいいんだよ」

このやり取りだけで、二人の関係性が垣間見える。
気にしていないように必死に取り繕ってはいるけれど、自分のポーカーフェイスがどこまで幼馴染みたちに通用するだろう。
特に総二郎には絶対にバレたくはないと思うのは、ちっぽけなプライドなのか────。
そんな動揺を知られまいと、類は自身の部屋の棚から年代物のウィスキーを取りグラスへと注ぐ。
グラスに入った琥珀色の液体を一気に口に含めば、焼けるような喉の痛みが自分の胸の痛みと重なるが、それでもなお喉奥に流し続けた。

「おいっ、類……」

類の行動に驚いたあきらが、類の手からグラスを取り上げる。
いつもは酒に飲まれるタイプではない類が、珍しく煽るように次から次へとグラスを空けていけば、長年の付き合いの友人には理由すらも気付かれてしまうだろう。
それでも、良かった────気が付いて欲しかった……つくしにだけは。

「類……?大丈夫?」

たった一年で自分のことをすっかり忘れたような顔付きの女は、総二郎と話を終えたのかわざとらしく心配そうに隣の席に座る類を覗き見る。
もう、帰りたいんだろ……だったら総二郎とさっさと帰ればいい、そう口から出かかるが、アルコールで掠れた声は声にならずに消えていく。

「……っ」
「久しぶり……元気だった?」

社交辞令のような会話でも、話しかけてくれて嬉しいなんて現金なものだ。
この一年、朝から晩まで仕事漬けの毎日だった。
大学を卒業しすぐにフランスへ渡らなければならず、まるで試すかのごとく次から次へと仕事を入れられた。
万年寝太郎と言われた過去がまるで嘘のように寝る間もなく働き────結果、つくしに連絡を取ることすら出来なかった。
たったメール一本すら打てなかったのだ。
司がニューヨークに行き二人が別れるまで、つくしの一番近くにいたのは自分だと自信を持って言える。
どうしてもっと連絡してやらないのか、自分ならばこんなにも彼女を悲しませることはしないのにと思っていたのに、このザマだ。

でも……まだ別れてないよね────?
あんたから、俺は何も聞かされてないよ?

やっと一年ぶりに帰国して久しぶりに会えると、どれだけ嬉しかったか分からない。
類の帰国祝いにと総二郎とあきらも一緒ではあったけれど、この先ずっと二人でいられることを疑いもしなかった。
離れていたけれど、つくしもきっと同じ気持ちだと思っていたのに。

「元気に見える?」
「……ちょっと、痩せたかな」

総二郎とあきらが目配せして、音を立てないように部屋から出て行く。
つくし本人から引導を渡させようとでも思ってるのかと、苛立ちが抑えられない。
そんなことは絶対にさせないと、類はグラスにミネラルウォーターを注ぎ酔った頭を冷ますように一気に飲み干した。

「類……?」
「総二郎と……」
「えっ……?」

そこまで言って、言葉を濁す。
口にしてしまえば、本当のことになってしまいそうで怖かったのかもしれない。

「何があった?」

幾分かはっきりしてきた頭で、冷静さを装う。
そしてつくしを見つめれば、戸惑ったように目をキョロキョロと彷徨わせていた。
きっと、類の知らない〝何か〝はあったのだろう……それがどんなことなのかあまり知りたくはないが。
つくしは、隣に座る類を気にしながら、両手をギュッと膝の上で握っていた。
何の決意か言いにくそうに、口を開けては閉じるを繰り返しているつくしを見ていると、また見守る立場に逆戻りなのだろうかとため息をつきたくなる。

「言いたくないなら……別にいいよ。友達に戻る?あぁ、あんたの中ではもう俺は恋人じゃなかった?」

そんなことが言いたいわけではないのに、口から出るのは皮肉ばかりだ。
誰よりも幸せになって欲しいのに、その相手は自分でなければ嫌だなんて女々しいけれど、つくしが隣にいない未来などいらないし、そばにいなければもう普通に笑うことすら出来ない。

「る、い……?」
「悪いけど……もう帰って。総二郎呼ぶ?」
「どうして……」

傷付き驚いた表情を見せるつくしに満足し、総二郎のことなど考える隙がないほど自分のことで悩めばいいとすら考える。
帰ってと言ったその口でまだ話を続けようとする自分は諦めが悪いと思われるだろうか。
しかしそもそも諦めるつもりは毛頭ない。

「いつから……?」
「な……にが……?」
「誤魔化すなんてあんたらしくないね。俺が気が付かないと思う?いつから総二郎と付き合ってるのかって聞いてる」

さも意外なことを言われたように顔を強張らせ、つくしが唇を噛み締める。
分かっていたことでも、類の言葉を肯定する嘘のつけないつくしの行動に胸が痛んだ。

「付き合ってないっ。ただ……あたしが弱かっただけ」
「慰めてもらった?」

総二郎の慰め方がただ肩を抱き寄せる程度のものではないことは、小さな頃からそばにいる類が一番よく分かっている。
もちろんつくしから靡いた訳ではないだろう、しかし元々つくしのことを憎からず思っていた総二郎にかかれば、つくしを落とすことなど赤子の手を捻るようなものだ。
肯定なのか否定なのか……目の前にいる類にしか分からない程度に首を振るつくしに苛立つと同時に、妙な気分にもなってくる。

どうして────?どうして、つくしは……。

「じゃあこれからは総二郎がいるんだから、俺は要らないよね?」
「そんなわけないっ!」

どうして、そんな顔で俺のことを見てるの────?

「都合がいいね。俺のことも離したくないってわけ?」
「そんなつもりじゃ……」

つくしの類を見つめる瞳は懐かしい色合いだけではない。
昔と変わらずに類を見上げる視線の中には愛しさも含まれている。
総二郎とたとえどんな関係であろうと、つくしの気持ちが変わっていないことを嬉しく思うのだから、自分はこの恋にどれだけ溺れているのだろう。

「総二郎と……何したの?」

顔を寄せ耳朶を甘噛みしながら類が聞くと、つくしがビクリと肩を震わせる。
〝何をしたか〝など意味のない質問だとわかってはいる。
類にとってはつくしが他の男と話すことすら許せないのだから、答えが欲しいわけではない。
チュッと濡れた舌先で耳の中を味わうように舐めれば、甘い吐息がつくしの薄く開いた口の隙間から漏れだす。

「ココ、弱いとこ……変わってないね」
「やぁ……っ、み、耳……ダメ……はぁ」

身体をより近くに寄せ距離を縮めながら、右手でつくしの首筋を撫でる。
溢れそうなほど涙で濡れ誘うように揺れる瞳が、以前と変わらずに類を煽ってやまない。

「総二郎にも、そういう顔見せたわけ?」
「ち、違っ……西門さんとはっ……」
「何もなかったなんて信じないよ?」
「……っ」

耳から首筋に舌を這わせ、つくしにしては丈の短いスカートを捲り上げ手を差し込む。
膝から内腿を撫で上げただけで、固く閉じていた膝が類を誘うように開いていった。
一年触れていなかった割には、良過ぎる感度に類の悔恨の念と嫉妬が胸の内に暗い炎を燃やす。

「総二郎のことが好き?」
「あたしが好きなのはっ……!」
「あんたがたとえ誰を好きだとしても……俺はもう誰にも渡すつもりはないんだ。だから、何も言わなくていいよ」

自分から聞いておきながら、決定的な言葉を封じる類につくしは困惑顔を見せる。
こんな時なのに、つくしの困った様子の表情が相変わらず可愛いと、眉を寄せたつくしの眉間に唇を落とした。
愛おしくて同じぐらい他の男に触れさせたことが憎くて、類は些か乱暴とも言える手付きでつくしの服を脱がしていく。
酷いことなどしたくはないし泣かせたくない……なのに抵抗するかもしれないと細い腕をつくしの頭上で掴む手に力が篭る。
あらわになった一年前と変わらない白い肌にそっと手を這わせても、何を考えているのか全く抵抗も見せないつくしに苛立つ。
諦めているのかとつくしの薄く開かれた瞳を覗き込めば、快感に堪えるように目を細め、つくしが唇を開き漏れる吐息で類の名を呼んだ。

どうして……どうしてそんな顔で俺のことを見る?

愛しい男を見るような瞳を類へ向けることが出来るならば、何故自分が帰って来るのを待てなかったのかと、失望にも似た感情が類の心を蝕むが、それがこの燃え上がった恋の炎を消してくれるわけではない。

「んっ……あ、はぁっ……る、い……」

胸の膨らみに赤く色付く乳頭を口に含めば、つくしの身体が快感に震えた。
自分が与える快感をつくしの身体は覚えている、総二郎に慣らされたとは思えないほど類の思う通りにつくしは喘いだ。
つくしの両足を左右に開き類の目の前に晒させ、以前のつくしならば羞恥で怒りそうなものであるが、贖罪のつもりなのかはたまた同情なのかつくしは抵抗を見せない。
煌々と明かりのついた室内で、愛液で濡れた秘部が光る。
類はわざと指でトロリと粘り気のある愛液をすくい取ると、つくしの前に翳した。

「まだ、ココ舐めてるだけなのにね……ねぇ、いつから濡れてたの?」
「やぁ……ごめ、ごめんなさい……」
「別に謝って欲しいわけじゃないよ……ただ、誰でもいいのかなって悲しくなっただけ」
「類……ごめんなさい……あたし……ぁ、んっ」

愛液を溢れさせ濡れた秘部に唇を寄せる。
赤く立ち上がる実を舌先で転がすように舐めれば、耐えられないといった表情でつくしが天を仰いだ。

「謝って欲しいわけじゃないって言ったでしょ?」
「あぁっ……そ、れ……ダメ、ん」

堪えきれなかった涙がつくしの頬を伝い流れ落ちる。
泣きたいのは俺の方だと顔を顰めても、別れ見守ることなどもう出来やしない。
手放すことなど……絶対に出来ない────。



「ねえ、つくし本当に一人で平気なの?イブくらいさ……花沢さんも連絡くれてもいいのにね」
「忙しいんだよ……仕事だもん、仕方ないよ。応援しか出来ないんだなって思うと不甲斐ないけどさ。でも三月の誕生日までには絶対に日本に帰るって約束したから」

それでも寂しくないわけはなかったが、恋人と過ごすクリスマスイブを楽しみにしていた親友の優紀の顔をこれ以上曇らせるわけにはいかなかった。
たった二日間のこと、バイトをしてコンビニでケーキでも買って食べて寝る……それを二日繰り返せばあっという間だ。
つくしは気にしないでと優紀の肩をポンポンと叩くと、これからイルミネーションを見に行くという優紀を笑顔で送り出した。
時刻は四時過ぎ……あと一時間もすれば辺りは真っ暗になり木に彩られているイルミネーションがその輝きを増すだろう。

「さ、ケーキでも買いに行きますか……」

カップルだらけの街中で、つくしが一人呟けば後ろから控えめにクラクションが鳴り響く。
呼ばれたわけでもないのに、ふとつくしが視線を向けると相変わらずの美貌を振り撒いた艶香のある男が、珍しくも自身の運転する車の窓から顔を出していた。

「西門さん……?」
「よっ……お前どうせ暇だろ?これからあきらと飲むからお前も来いよ」

路上駐車する黒塗りの車に近付いていくつくしに、立ち止まって総二郎を見つめていた多くの女性たちが敵意のある目を向けた。
総二郎も気が付いているだろうに、敢えて不敵に笑ってみせるのだから余計な誤解を招くのだ。

「えぇ?あんたらクリスマスイブなのに何の予定もないの?」
「何言ってんだ……クリスマスイブだからだろ。こんな特別感満載なイベントに女を誘うかよ、勘違いでもされたら面倒くせえ」
「うわぁ、サイテー」
「優しさと言って欲しいぐらいだぜ」

憎まれ口を叩いても、実のところ一人じゃなくて良かったとホッとしているのは総二郎にはバレバレだろう。
ともすれば泣きそうになっていたつくしの様子も何もかもを分かってくれている総二郎の存在は心強かった。

「ほら、乗れよ」
「え……でも飲むんじゃないの?」
「ああ、帰りは迎えに来させるから」

何でもないことのように言う総二郎がセレブであることをひけらかしているわけではないと今では分かっているのに、どうしても心が波立ってしまうのは、今ここにいない男を思ってのことか。
総二郎が助手席のドアを運転席側から開け、つくしはお邪魔しますと乗り心地のいい革張りのシートに身体を預けた。
ここに座りたいと思っている女性たちがどれほどいるか……それを知っていてもつくしの中に優越感などは存在しない。
つくしも周りにいる大多数の女性と殆ど同じであると知っているから。
何も出来ず、愛しい恋人からの連絡をただただ待つことしか出来ない……本当は会えなくともクリスマスくらいは電話の一本してくれてもいいのではないかと思っていても、それを言うことすら出来ないでいる。
たった一年のことなのに、ずっと隣にいた大学生の頃がもう随分昔のことのように思えてくる。

「類からは……連絡ないか?」
「あー、うん。忙しいみたいだね……」

心配そうに聞く総二郎のところにも連絡がないのだろう、総二郎は類がフランス支社でワインの輸入に関わる仕事をしているようだと自分の知る限りの情報をつくしに伝えてくれるが、つくしはそれをどこか上の空で聞き流していた。
嬉しくないわけではない、ただ総二郎はつくしよりも類の様子をよく知ることが出来る立場にあるというだけだが、それだけでも羨ましく思ってしまうのだ。
今どんな仕事をして何を考えてどこにいるのか……類から連絡がなければつくしは何一つ知ることなど出来ないのだから。
もしかしたら、あたしのことなんてもうどうでもいいんじゃないのと、卑屈な考えが頭を過ぎってしまうのは仕方がない。
フランスに行くと言ったきり類からは八ヶ月以上何の連絡もなく、つくしが知る類の情報は全て彼らがもたらしてくれるものである。
それでもあと三ヶ月だと期限付きであることが、つくしを何とか奮い立たせてくれていた。



「ちょっ……牧野!いくら何でも飲み過ぎだ、もうやめておけ」

あきらが止めるのも聞かずに、つくしはグラスに入った度の強い酒を煽るように飲み干した。
喉が焼ける感覚に頭がぐらぐらと沸騰するように熱くなる。

「だって飲まないと眠れない…っ、鳴らない電話待つだけの自分が惨めになる!類はさ…仕事で忙しくて仕事のことしか頭にないのかもしれないけど……あたしは、バイトしてても寝てても類のことばっか考えちゃう……も、バカみたい」

誰に何を言っているのかも分かってはいなかった。
ただ、ずっと類に対して言いたかったことが堰を切ったように自分の口から溢れ出した。
類のことを遠くから見つめる女性たちと同じように、ただあたしのことを見て欲しいと、きっと類が一番嫌いであろうウザい女になってしまっていることを自分自身で気が付いていても止まらない。
だから、類には言えなかった……声が聞きたい、寂しい、そばにいて欲しいと、願いはそれだけだったのに。

「俺ら、盛大な惚気聞かされてる気分じゃねぇ……?」
「ってか、牧野も一応女だったんだなと考えを改めさせられたわ」
「素面の時に言ったら怒るぜ?まあ、どうせ記憶ないだろうけどな……」

頭にモヤがかかったようで、目の前にいるのが総二郎とあきらだと分かっていても身体を動かすことが出来ない。
耳に聞こえる声はハッキリと頭に伝わるが、発したい言葉はつくしの口から出ることはなかった。

「どうするよ、この後。アパート送って行ってもいいけど、この様子じゃな……」
「あー、近くに俺のマンションあるから、そこに連れて行くか……」
「総二郎……お前…気をつけろよ?」
「何をだよ、酔っ払ってる女を襲うほど飢えてねえ」
「それならいいけどな」

ふわりと身体が浮き上がり、心地良い振動につくしの意識は次第に遠のいていった。



酷く喉が渇きつくしは手を伸ばす。
そこに水が置いてあるわけはない、水を飲みたければ起き上がり冷蔵庫を開けなければならないと分かっているのに、どうしてだか誰かが助けてくれるような気がしていた。
カチャっとガラスのぶつかるような音が聞こえ、冷たいグラスの感触がつくしの唇に当たる。
ほらやっぱりねと、何故かつくしは驚くより先に納得し水をコクコクと飲み干していく。
これはきっと夢だから────。
火照り熱くなった身体に冷たい水が心地良く身体中に巡っていった。

「る、い……?」

ここにいるわけはない、類の名を呼んだのはつくしのただの願いだった。
少し冷たい手のひらが、つくしの頬を優しく包む。
これが夢だと分かっているけれど、愛おしくてどうしようもなくて、つくしはその手に頬を擦り寄せ口付けた。
ピクリと反応を示したつくしの顔ほどもある大きな手が、夢ではなく現実に類がそこにいるような気さえしてくる。

「会いたかった……」

薄く目を開けても、部屋の中は薄暗く何も見えない。
ああ、それは夢だからかと再び目を閉じる。
これが現実ならばどんなにいいかと、優しく触れる唇を受け止めた。
キスは徐々に深みを増し温かく触れる舌が妙にリアルで、背中が粟立つ快感をつくしにもたらした。
ずっと、ずっと会いたかったのだとつくしは自分にのしかかる大きな背中に手を回した。

「ふ……ぁ、ん…類……も、っと」

今自分は酷く淫らな顔をしているだろうなと、堪えられない情欲につくしは腰を揺らす。
下半身に当たる生々しい性器が固くしなっていることに、大きな喜びを感じてしまう。
まだ、愛されてる……?忘れていたわけじゃないと、声が聞きたくて、つくしは大きく膨らんだ男性器を服の上からなぞった。

「……っ」
「類……お願い……して?」

夢ならばと恥ずかしいと思う気持ちも、いつもならば口にも出せない淫らな言葉もスラスラと口を出る。
随分と酒を飲んだように思う、夢の中だけれどもしかしたら酩酊状態なのかもしれないなと、服が自分の身体を擦れる刺激でも声が上がりそうな敏感な身体を可笑しく思う。
先ほどとは違い熱を帯び温かさを増した手がつくしの身体を這うと、ビリビリと電気が走るような快感が全身を駆け抜けてつくしは身体を震わせた。

「あ……っ、ん…」

ショーツの隙間から濡れた下半身に差し込まれた指に翻弄され、あっという間につくしは陥落し、真っ白な世界へと落ちていく。
愛しい人を想いながら見た夢は、酷く淫猥で幸せだった────。



頭を金槌で打たれたような痛みでつくしが目覚めると、見たこともない天井が真上にあった。
それに、自分の家とはまるで違う香りに、目だけを動かしやっと広いベッドに自分が寝ていることを知る。

「いったぁ……」

起き上がることも出来ずに、再び頭を抱えるとガチャリとドアが開けられて見知った顔が姿を現せた。
シャワーを浴びたばかりのようで、バスローブを羽織り漆黒の髪が濡れた様子は、彼をよく知るつくしでさえその姿に目が奪われる。
酒からきた頭の痛みで思考力が低下し、昨夜のことがまるで思い出せなかった。

「大丈夫か……?まあ、こうなると思ってたけど……」
「西門さん?何でここ……あ……ごめん、あたし飲み過ぎた?」

ベッドに横になったままつくしが言うと、総二郎の複雑そうに揺れる瞳にしばし見つめられ、その視線の意味に頭を傾げる。
何故か心許なく自分の身体を見直せば、肌着一つ身につけていない姿であることに気付く。
そう考えれば、昨夜自分が見た淫らな夢も思い出され、まさかと驚く瞳で総二郎を見つめる。
視線だけでつくしが言いたいことが分かったのだろう、総二郎は一つ息を吐くと珍しく自信なさげな様子で告げた。

「お前は……類だと思ってたから。なんでだろうな……同情だったのか、俺にも分かんねえけど……お前のこと、ただ抱き締めてやりたいって思ったんだよ」
「ごめ……ごめんなさい……あたし…」

まさか昨夜見た夢が現実だったとは、思いもしなかった。
しかも、つくしを抱き締めてくれたあの腕が総二郎のものだとは……。
頭の痛さも吹き飛ぶほどの衝撃に、つくしは顔を青褪めさせる。

「なんでお前が謝るんだよ……別にいいだろ、遠距離恋愛中ちょっと身体が寂しくなった、で人肌を求めた……それだけだよ。いちいち理由を求める必要もないし、俺とお前の関係が変わることもない。もちろん類とお前の関係もな。何もなかった顔して、類を待てばいい」

そんなこと出来るはずがない──たとえ気持ちは類に向いていたとしても、自分が類を裏切った事実は消せないのだから。
出来るなら、今自分の記憶を抹消してしまいたいぐらいだ……とは言っても、つくし自身総二郎との間に何が起こったのかはまるで覚えていない、ただ〝類〝との夢のことならば朧げに浮かぶ。

「そ、んなこと……あたしに出来ると思う?」
「思わねえよ。でも……お前が類を愛していることは嫌ってほど分かる、だから……類とこのままでいたいなら忘れろ」

総二郎の複雑な思いは自責の念もあるのだろう。
つくし自身が招いてしまった弱さとはいえ、それを受け入れてしまった自分を責めているのだと気付いた。

「西門さんのせいじゃないから……」
「いや、お前を拒むことも出来たんだ。でも……そうしなかったのは……」
「言わないでっ……お願い」

鈍いと言われる自分でも分かっていた、だから聞くわけにはいかなかった。
心を許している総二郎に優しい言葉をかけられればかけられるほど、甘えてしまった自分を許せなくなる。
許されることじゃないと分かってはいるけれど、類のそばにもういられないかもしれないと考えれば自分のしてしまったことを責めずにはいられない。
それは総二郎も同じなのだろう。
総二郎と目を合わせることも出来ず、互いにかける言葉も見つけられないまま時間だけが過ぎていく。



荒く吐き出される息とガクガクと震える膝がつくしの現状を物語っている。
どれだけ懇願しても許されず、下半身をいたぶる類の手は止まらない。
いっそのこと無理やりにでも抱いてくれた方が幾分かはマシだ。

「お、ねが…っ、あぁっ、ん…も…」

ソファーに両腕をついて尻を高く突き出す格好をさせられているから、背後にいる類の表情は見えない。
しかし、喜んでいるわけではないことはその声色からでも判断出来る。

「ダメだよ……俺のものだって分かるまで、イカせてあげない」
「分かってるから……っ、ゆ、るして…ぁ、はぁっ」
「そんなに簡単に許せると思う?」
「類しか……要らない…の……他には、何も要らない……」

自身の足の間が奏でるチュプチュプという湿った水音が、やたらと広い類の部屋に響く。
誰に聞かれているはずもないのに落ち着かない。
秘部を出入りしている長い指は、随分前から入口あたりを愛撫するばかりだ。
こうしていたぶられていることが、類のつくしへの愛ならばそれすら嬉しいと思う。
良かった……まだ愛されているかもしれない、総二郎とのことが許せなくともそれがつくしを想う気持ちへと繋がるのであれば、それでもいい。

「絶対に誰にも渡さないよ……つくしが誰を愛していてもね」
「あぁぁっ!」

突然後ろから昂ったものに貫かれて、予期していなかった衝撃につくしは背中を仰け反らせて達してしまう。
つくしの身体が落ち着く間も無くさらに奥深くを抉るように行き来する性器に、ゾクゾクと再び這い上がる快感が止まらない。

「あぁっ、はぁ…ん…あっ、あ────っ」
「なに、もうイキそう……?仕方ないね」
「やっ……類、激し……っ、あっ、ん…はぁっ」

無意識に蠢く内部が奥へと誘い、腰を支えられていなければ崩れ落ちてしまいそうな程足が震える。
ズルリと一気に引き抜かれた性器が、愛液で濡れた秘部にピッタリと嵌り擦り上げながら再び奥へと入っていくと、もう何も考えられずに意識が下半身にだけ集中する。
プツリと尖った赤い実をトロトロと流れる愛液を潤滑油として人差し指でコリコリと摘まれながら、類が律動を再開した。

「あぁぁ────っ!」
「……っ、く」

内部に温かい体液が注ぎ込まれるのを感じながら、すでに前戯だけでも限界にまで来ていたつくしはあっという間に、意識を手放した。



「それぐらいにしといてやれよ……お前いじめすぎじゃね?」
「ノックぐらいするよね……普通」

類はドアの近くで立ち部屋の中からノックする仕草をする総二郎をひと睨みすると、ソファに全身を預け気を失ってしまったつくしを、手近にあったタオルケットに包み抱き上げる。
その動作は怒っているとは言い難い優しさに包まれたもので、総二郎は僅かに眉を寄せる。
類はあどけない顔をして眠るつくしの額に口付けると、寝室へと運びそっとベッドに寝かせ部屋のドアを閉めた。

「で、なんか用?」
「気付いてんだろ……?」

総二郎に向ける視線は、つくしに向けるそれとは段違いの冷たいものであり、機嫌がいいとは言えない。
それでも勝手知ったる類の部屋に足を進めると、総二郎はチラリとソファを一瞥し結局は立ったまま話し始める。

「質問を質問で返さないでくれる?まあいいや……気付かないはずないでしょ」
「だったら、あんまりいじめるなよ。俺のせいでもあるんだから」

総二郎の言葉に、類がスッと目を細めた。
それは怒りに任せてブチ切れるタイプの司とは真逆であるが、背中に冷や水を浴びせかけられたかのような怖さがあり、総二郎の背中に冷たいものが流れ落ちる。

「お前は関係ない……。俺の代わりにされただけだろ?」

地べたを這うような低い声で告げられれば、そうと言う他ない。
所詮叶わないとは知っていた……つくしへの想いの深さも、覚悟も。

「それも、知ってたんなら許してやれよ」
「許すとか許さないとかじゃないんだよね……」
「はっ?」
「俺への裏切りの贖罪だと思ってるのかな……つくしがセックスに素直だし…可愛いから」
「鬼かよ……」

まるで類からも惚気を聞かされている気分で嫌になる。
本当は総二郎とつくしの間には、何もなかったのだと真実を告げるつもりで戻って来たはずなのに。

「暫くは……俺しか目に入らないだろうね。でも、出張ごとに浮気されたら敵わないから、次は連れて行くことにするよ」
「そうしてくれ……いちいち巻き込まれたら迷惑だからな」

まさか一年間連絡しなかったのもわざとじゃないのかとつい勘繰りたくなるが、総二郎とつくしの間にある空気に気が付いた時の類の表情に嘘はなかった。
類が顔色を変えるところなど初めて見たのだから、間違いない。
つくしには可哀想なことをしたかもしれないと、同情を禁じ得ないが自分が気にすることでもないだろう。
総二郎は一度は寝室に向けかけた視線を戻し背を向けると、じゃあなと軽く手を振りながら部屋を出た。
思い出し笑いをし、通り過ぎる使用人に胡散臭げな視線を向けられる。

「あの時、この世の終わり……みたいな顔してたな。ふっ……まぁせいぜいお幸せに」


fin


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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

甘いベリーな恋の味

甘いベリーな恋の味

親愛なるずき様へ…先日はありがとうのお礼小話です♬



「さっぶいね……ごめん、散歩しようなんて言わなければ良かった」

つくしは冷たくなった手を擦りながら息を吐きかける。
はぁ〜と息を吐いたところで、前方から冷たい風が吹いてくれば、凍えるような寒さに身を縮こませるしかなかった。
隣を歩く一見寒さに弱そうな男は、身体の大きさからかはたまた着ているコートの質の違いかは分からないが、あまり寒そうにはしていない。

「車呼ぶから、それまでどこかに入ろうか」
「うん…。あ!ファミレス発見!ね…寒いから、もうどこでもいいよね?行こう行こう!」

十メートル先にピンクの壁に赤い文字、見慣れたファミレスの看板が目に留まる。
百円玉数枚で何杯でも温かい飲み物が飲めるし、つくしには高校の時から慣れ親しんだ店であったが、ドアを開けて中に入るとつくしの後を歩く類は人でごった返す入り口付近を物珍しそうに見つめていた。

「レストラン?なんで入り口におもちゃが売ってるの?」
「あ〜ファミレスだからね」
「ファミレス?」
「ファミリーレストランのこと。あ…空いてるみたい、行こう?」

入り口で2人が立ったまま待っていると、奥から出て来た女性の店員がお決まりに類を見て頬を染める。
店員が類にこれ以上ないほどの笑顔を向けているような気がするのは、穿った見方なのだろうか。
こちらへどうぞと案内が終わるまで、つくしを見もしなかったことから気のせいではないのだろう。
まぁいつものことかとテーブル席に着くと、写真付きのメニュー表を類が手に取り、安いと驚きの声を上げた。

「来たことないよね…ファミレスとか。あたしベリーのフレンチトーストにしようかな。類は?」
「コーヒーある?メニューに書いてないんだけど」
「うん。ドリンクバーを頼めばいいの。飲み放題だよ」

二人のやり取りを注文を取りに来た店員が訝しげに見つめている。
それはそうだろう、今時ドリンクバーを知らない若い男などいないだろうから。

「コーヒーは自分で取りに行かなきゃならないの。あたし取ってくるね…座ってて」
「俺が行くよ」

類が立ち上がり掛けて、つくしがそれを手で制した。

「大丈夫だよ、待ってて」

つくしが席を立つと、ワッと周りに座っていた女子高生たちが類の元に寄って来る。
席に着いた時から気が付いていたが案の定で、類がドリンクバーを利用するのも初めてだと思ったことも理由の一つにあったが、飲み物を取りに行けば彼女たちに囲まれると思ったこともありつくしが席を立ったのだ。
しかしどちらにしてもこうなるのなら、一緒にドリンクを取りに来れば良かったと思う。
素直じゃない自分に嘆息したい思いをグッと堪えて、ブレンドコーヒーのボタンを押す。
ドリンクバーの設置場所からはテーブル席がよく見える。
ぼんやりと類に群がる女子高生たちに視線を送ると、無視を決め込む類と相反するように笑顔の女子高生たちがいた。
つくしは女子高生たちを避けながら、ホットコーヒーを二つテーブルに運ぶ。

「サンキュ」
「うん」

類の周りに群がっていた女子高生たちが一斉につくしを見て、ため息をつき席に戻っていった。
高校の頃から変わらない周囲の反応につくしも諦め半分だ。
彼らと一緒にいると必ず感じる視線、そんなことをいちいち気にしていたら友人付き合いなどしていられない。

「類ってやっぱりモテるんだよね…」

類とはいい友人だ…でも、自分が特別だと自惚れているところがあるのかもしれない。
拗ねた思いから口を出てしまった一言は、類にどう思われたのだろう。
女の子が周りにいることは面白くない、それが嫉妬のような感情だと分かっていても、類がつくしを特別な意味で好きだと言ってくれたのは、何年も前のことだ。
今更どうしようもない。

「好きな子にモテないと、何の意味もないよ」

類が軽く息を吐きながら、諦めたように言った言葉につくしの心臓が音を立てた。
運ばれてきたフレンチトーストをフォークで口に運ぶと、ドクドクと煩いぐらいに音を立てる自分の心臓を落ち着かせるために、コーヒーを一口含む。

「熱っ…」
「そんな慌てて飲むから…火傷したんじゃない?見せて…ほら、口開けて」
「う〜ヒリヒリする」

向かいに座った類がつくしの顎を持ち上げる。
つくしは言われるがまま口を軽く開けて、ヒリヒリと痛む舌を出した。

「赤くなってるね…消毒…しよっか?」
「へっ?消毒?」

どうやって…と聞く前に、綺麗な顔がつくしの眼前に迫る。
気付いた時には腰を浮かせた類に、唇を塞がれていた。

「────っ!」

キスは数秒で、唇はチュッと軽い音を立ててすぐに離れていった。
突然のことにパニックになった頭は言葉を紡ぐことも出来ず、つくしはただ真っ赤に染まった頬を隠すように両手で口元を覆う。

「治った?」
「治った…って。る、る、る…あ…の、今のは…」
「ああ、キス?俺…もう待つの止めようと思って……近いうちに俺のものにするから。覚悟して」

突然の類からの宣戦布告……口元を手で覆ってなかったら、勘のいい男には気付かれてしまったかもしれない。
今──泣きそうなほど、嬉しいんだってこと。

「あんたの口…フレンチトーストの味がするね」


fin

仲良しのずき様とね…オフ会したんです。
もう、こりゃオフ会レポですね(笑)
趣味の合う人と話すのは本当に楽しいひと時です。
ありがとうございました♬


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茶の間のお作法R


茶の間のお作法R

clover clown aoi様へ捧げた3Pです。
総ちゃんとつくしちゃんと類くんのCPですので、類くんとしか絶対に嫌な方は閲覧を避けてください。
見やすさ重視でちょっと変えました。



「西門さん…作法教えてもらうのはありがたいんだけどさ…着物まで着なきゃならないの?」

つくしはようやく解放された足を伸ばし、痺れジンジンと凝り固まる足を摩った。長時間の正座にはやはり慣れず、となりで意外にも平然としている類を恨めしそうな瞳で睨んだ。
上品な紅藤色の絹地に、四季を彩る花草があしらわれている京友禅の色留袖は、つくしが着るにはあまりにも背伸びをし過ぎているかのような、上質さだった。

「洋服よりも背筋が伸びるだろ?それに…」
「……?」
「類が喜ぶぞ、な?」

総二郎のニヤリと笑う視線の意味が分からずに、つくしが首を傾げると、類にだけはその意味が伝わったようで、総二郎を一瞥しまあねと嘯いた。
つくしからすれば、自分の着物姿よりも類や総二郎の和装にドキドキさせられっぱなしで、特に普段はTシャツなどラフな格好しか見たことのない類の和装には、芸能人にはしゃぐミーハーな女子高生のような気分を思い出したものだ。
総二郎の和装は度々見ているからか慣れもあるが、類が藍鼠の着物に濃紺の袴姿で茶室に入って来た時はその凛とした立ち姿に、つくしはしばし見惚れていた。
チラリと類に視線を向けては、火照ったように熱くなる頬をつくしは手の甲で拭った。

「な、何言ってんの…?あたしよりも着慣れてる西門さんとかの方がよっぽど似合ってるじゃん」
「まぁな、お前色気ねえし。でも、着物ならちょっとは色気も出るんじゃないか?こう、脱がすのとかな…俺が脱がしてやってもいいけど?」

総二郎がつくしの帯に手をかける。
つくしはキッと総二郎を睨み付けると、帯にかかった手をパシッと叩いた。
予想通り大袈裟にイテテと手を摩った総二郎に類がボソリと呟いた。

「つくしは結構色気あると思うけど…」
「ちょ…っ、類まで何言い出すのっ!」
「え…だって自分の恋人が色気ないと思われてるのも嫌でしょ?ほら…ちょっと来て」

類は隣で足を伸ばすつくしを抱き寄せると、畳にそっと寝かせた。
つくしがまさかと目を見開いて類を見れば、眼前に類の綺麗な顔が迫りあっという間に唇を塞ぐ。

「ふぅっ…ん…っ」

類は啄ばむような口付けを繰り返し、つくしが息をついだタイミングで口内へ舌先を入れた。
チュ、チュッと歯列の裏をなぞり、口内を味わうようにキスを重ねれば、徐々につくしの身体から力が抜けていく。
類はつくしの全てを溶かすかのように熱い舌をネットリと絡みつかせ、つくしは気付けば我を忘れて類の首に手を回し、離れようとする唇を自分から貪るように舌を絡ませ続けた。

「ぁ…はぁっ、ん…る、い…」
「ここまで可愛い姿見せるつもりじゃなかったんだけどね…あんたほんと、キス好きだね」

トロンとした目付きで、目尻には快感からくる涙が今にも溢れそうなほど溜まっている。
白い肌が蒸気しピンク色に頬が染まる姿は、うっとりとした恍惚感を顔に貼り付かせ、見るものを陶酔させた。
つくしはここがどこだかも忘れているかのようで、荒い息を吐きながら類の身体に縋り付くように腕を回した。

「も…ぅ…おねが…」
「ん?我慢出来ない?」

コクリと小さく頷く姿に息を飲んだのは総二郎の方だ。
少しは色気を出せとついさっき揶揄ったばかりなのに、目の前で艶めいた表情を見せる女から目を離せないでいる。

「いいよ…ここなら着崩れても直せるしね…」

類は総二郎へチラリと視線を送ると、珍しくも顔色を変え頬に少し赤みが差している総二郎の姿に声を立てずに笑う。
つくしの身体を後ろから抱え総二郎に見えるように着物の裾を左右に開いた。
長襦袢の裾も同様に開くとつくしの白く艶かしい足が着物の裾から見え隠れする。
類は胸元を緩め隙間から手を差し込むと、白くしっとりとした柔らかな膨らみを揉んだ。

「あっ…ん…ふぅ…」

無意識につくしは膝を立て総二郎を誘うように足が畳の上を何度も滑る。
総二郎はつくしの妖艶な姿に唾を飲み込むと、そこに情欲などないはずの友人に、下半身が熱く滾り欲情していた。
類はつくしの足をより大きく開かせ下着を身につけていない秘部を露わにした。
そこはすでにトロトロと蜜を垂れ流していて、長襦袢にいくつもの染みを作っていた。

「総二郎…つくし、可愛いでしょ?ココ舐めてあげてよ…喜ぶから」

類は胸を揉みしだきながら、濡れた秘部を指で擦る。
つくしが嬌声をあげて仰け反るのを満足気に見つめいていた。

「へえ、いいのかよ…?独占欲の塊のような男が…。俺も随分と甘く見られたもんだな」
「いや…俺以外の男がつくしに触れるなんて許せないよ…でも、いつも同じセックスじゃつくしが飽きるみたいなんだよね。その代わり2度はないから」

ほらと、つくしの太ももを持ち上げる。
類は両手で胸の突起を転がしながら、つくしの唇を塞ぎチュッチュッと上唇を甘噛みしながら、我慢出来ないと舌を差し出すつくしの口内を味わっていく。

「はぁっ…ん、ん…類…っ、早く…」

我慢出来ないとかぶりを振るつくしが色っぽさをさらに増していて、総二郎はたまらずに足の間に顔を寄せていく。
すでにつくしの愛液でトロトロに濡れた秘部に舌を差し入れ、クチュクチュっと音を立てながら、つくしを攻め立てた。

「あぁぁっ…そ、れ…ダメっ…」
「ダメじゃないでしょ…?ほら、見てごらん…総二郎が舐めてくれてるとこ。つくし見てると余計に感じちゃうもんね」
「西門さっ…あっ…ん、も…そこ…いっ…」

総二郎はつくしの淡い陰毛に隠れた赤い実を舌で突く。
つくしの身体が大きくビクンと震えたのを確かめて、ゆるゆると舌先を動かし指を突き立てた。

「あぁぁぁっ!!……はぁっ、はぁっ…」
「牧野…もうイッた?お前感度いいな…」
「つくし…気持ちよかった?じゃあ次は総二郎の気持ち良くしてあげて?出来るよね?」

総二郎が濡れた口元を拭い、驚きに見開かれた目を類へ向ける。
しかし、類の目はつくししか写しておらず、類の言葉につくしが軽く頷くのが見て取れた。
類はつくしを畳の上に寝かせると、つくしの足元へ移動し指でつくしの秘部を弄る。

「んぁっ…る、い…あぁっ、それ、すごい…っ」

グチュグチュっと蜜をかき出すような類の手付きは、他人のセックスを覗き見しているようで、総二郎もたまらずに袴をずらし熱り勃った性器を軽く扱いた。
類の指に感じていたつくしが、いつしか総二郎の手に自分の手を重ねて性器を扱き始める。
本当にいいのだろうかと考えないこともなかったが、それよりも目の前のつくしの口内で気持ち良くなりたいという自分の欲が勝った。
総二郎は先から流れ出た体液を全体に擦り付け、つくしの口の中に沈めていく。

「んんん…っ、はぁっ、ん、む」

ぬっとりと絡みつく口内は、つくしの体温と同じような熱さをもっていて、総二郎は女の膣に入れているかのような錯覚を起こす。
グプグプと音を立て腰を揺らしていくと、つくしの口の端からは唾液なのか体液なのか分からない蜜が溢れ出した。

「つくし…こっちにも入れてあげるね…」
「んんんん────っ!!!」

類はつくしの秘部に自身のはち切れんばかりに大きくなった性器を突き立てた。
ズプッと簡単に飲み込んでいく秘部は奥に行くにつれ狭く、類自身を締め付ける。
時を待たずに類が腰を打ち付け濡れた秘部を味わえば、総二郎もまた腰の動きを再開した。

「あぁぁっ、ん…ふぅっ…むぅ…」
「牧野っ…すっげ、イイ…っ、く…」

アップにしていたつくしの髪はいつの間にか解けていて、艶のある黒髪が畳の上に広がっていた。
男など知らぬという見た目に反して、つくしの身体は男の喜ぶ術を知っていた。
丁寧に舌を使い濡れた音を立てると、性器の裏筋を口の中で刺激しながらすっぽりと口で包み、細くしなやかな指先で睾丸を撫でられれば、つくしの口の中で総二郎の性器はさらに膨れ上がった。

「ほんと妬ける…もう2度とやんない」

つくしの痴態を見つめていた類が低い声でボソリと呟き、その苛立ちをつくしの中にぶつけた。

「あぁぁぁっ!」

類がつくしの奥深くを抉るように腰を打ち付けると、その揺れた衝撃でつくしは口を離してしまう。
類はそのまま、自らの快感を追うように腰を激しく揺さぶった。
ジュプジュプと卑猥な音と男たちの荒い息、つくしの甲高い嬌声だけが、室内に響く。

「あぁっ…はぁっ、ん、あっ、あっ、あっ───!」
「イ、キそ…っ…く、っ…」

類が腰を震わせ動きが緩慢になるのを確認すると、総二郎はつくしの口元へ再び性器を押し当てる。
達した直後でつくしの身体は小さく痙攣していたが、ツンと先端を口へ付けると、まるで美味しい食事にありつけた時のような顔をして、総二郎の性器を飲み込んでいった。

「お前…エロ過ぎ…っ」
「ん、んっ…はぁっ…気持ちい?」
「あぁ…イイ…でも、お前の中に入りたい」

総二郎は腰の動きを早め、自らも絶頂へと駆け上がりながらも、無駄だと知りつつ口にした。

「ダメに決まってるでしょ」

やはり独占欲の塊のような男に冷たい声で言われる。分かっていたことだが、自分もまた類と同じで、つくしと他の女とは一線を画していたのだと知る。
彼女の中で果てたかった、彼女の白い肌にもっと触れていたかったと、総二郎はつくしの口内へ温かい体液を吐き出しながら考えていた。


「総二郎…何度も言うけど、2度目はないよ?」
「分かってるよ…ただ、牧野の気持ち次第…だろ?」

着崩れた着物のまま、グッタリとした様子で畳で眠るつくしを間に挟んで、類と総二郎が座りながら語る。

「俺を本気にさせたのは、お前だろ?後悔すんなよ」

総二郎は不敵に笑いながら、ゴロンと寝返りを打ったつくしへと顔を向ける。スースーとあどけない顔で眠る愛おしい女へと総二郎は唇を寄せた。


fin


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絶対領域(haruwo様へ捧げもの)

haruwo様へのイベント参加お礼小話です!
本来ならharuwo様へ差し上げるところですが、今回はharuwo様の希望で同時公開となりました♬
楽しんで頂けると嬉しいです。





絶対領域




私って綺麗でしょ?
周りから賞賛され、持て囃されることなど当たり前の日常。


しかし、そんな桜子が唯一と言ってもいいほど、敵わない女性、それが牧野つくしだった。
高等部の頃は、外見だけの話ならばどこにでもいる、悪く言えば目に止まることもない中の中レベルのつくしが、目に見えて女へと変わったのはいつ頃だっただろうか。


司と子ども染みた付き合いをしている時は感じなかった女の部分を見るようになったのは、やはり類のそばにいる時か。
初恋だった…という話は後から聞き、桜子も知るところではあるが、当時を振り返った優紀がつくしを恋する乙女だったと称するのだから、類の存在はつくしを恋を知る女へと大きく変えたのだと思う。


それにしても…それにしても、だーーー


「おいっ、牧野!お前いつも類とくっ付いて座ってるんだから、たまには俺の隣に座れよ!」


つくしの隣をしっかりキープし、場所を譲ろうとはしない類に、落とすならつくしからとばかりに司ががなり立てる。


「えっ!?な、なんであたしがあんたの隣に座んなきゃなんないのよ!」
「はぁっ?一応は元彼だろうがっ!気を使え!」
「つくしの隣に座って、何するつもり…?司こそ気を使ったら?」


付き合っている頃と、寸分違わぬやり取りを類の前で繰り広げる2人に、スッと周りの温度が下がり類の冷ややかな声が響く。
大声を出している訳でもないのに、よく通る美声は桜子であっても、耳元で囁いて欲しいと思ってしまうものである。


どうして、こんなにもいい女がいるにも関わらず、この2人は私のことが目に入らないんでしょう…
まぁ、今に始まったことじゃありませんけどねーーー


「じゃあ、つくしちゃんは俺たちの間に座るか?安心だろ?」
「だな…優しいし、司と類よりかは女の扱い上手いしな…」
「止めてよね〜っ、あんたらにそういうこと言われるの気持ち悪い…」
「き、気持ち悪い…?」


未だかつて、女性から気持ち悪いなどと言われたことなどないのだろう。
青ざめた総二郎とあきらが助けを求めるように桜子の元へ来る。


はいはい…この2人も結局は先輩が一番なんですよーーー
このメンバーでモテることを期待するほど私はバカじゃありませんしね


「西門さん、美作さん…私でよろしければ付き合いますよ?」


桜子が酒の入ったグラスを持ち上げると、あきらが総二郎と2人分の酒を手に桜子を挟んでソファーに腰掛ける。


「俺らの関係も変わんねえなぁ…」
「まぁな…ってか、俺らの内で誰も結婚しないのは、絶対あの2人に当てられ過ぎてるからだぜ?」
「それは仕方のないことですよ…?こんな大恋愛の末に結婚…を見せ付けられたら、自分がこれ以上の結婚が出来る自信なくなります」


桜子が場をまとめると、総二郎もあきらも同感だとため息を吐いた。
司と別れた後も、友達というスタンスを崩さなかった2人が何故急に恋愛へと発展したのか、それはまさに〝いちゃつきゃ踏つく〝であると桜子は思っている。


いくら友達だと嘯いていたとしても、本当は互いに気がある男女が2人っきりで何度も過ごしていれば、そうなるのは当たり前のことである。
それがどちらからどうなったとは、いつになっても初心なつくしを吐かせることは出来なかったけれど。


「結婚は墓場…なんて思ってたけどな…あいつらみたいな結婚ならいいかもしれないと思っちまう自分が、な。年取ったのか…俺も…あぁ、イヤだ」
「西門さんだって…誰でもいいわけではないでしょう?あいつらみたいな…じゃなくて、先輩となら…じゃないんですか?」
「お前…言うね…」


桜子の言葉に驚いた顔をみせる総二郎だが、すぐに飄々とした笑みを浮かべる。
こういうところがさすが百戦錬磨だと思う。
桜子に本当の顔は決して見せはしない。
いくら友人であっても、仲間であっても…いやだからこそか、総二郎もあきらも自分の本当の気持ちなど一生言うつもりはないのだろう。


一番大事のは、先輩の幸せってことねーーー




「つくし…ほら、おいで?」
「うん…」


司から無理やり引き剥がす…のではなく、つくし自身に選ばせる。
ただ、類はつくしの前に手を差し出せばいい、きっとその手をつくしは取るということが誰にしも分かっているから。


しかし、分かっていても気持ちの整理はそうそう付くものではないらしく、司がつくしの腕をギュッと掴めば、仕方ないなと息を吐いた類が重い腰を上げ、つくしの腰をグイッと引いた。
そのままつくしの唇を塞ぐと、司は悔しそうに顔を歪ませて類を睨んだ。


「ん…ふぅ…っ、る、い…ぁ」


司を煽っているとしか思えないほど、チュッチュッと舌を絡ませつくしの唇を深く味わい続ければ、総二郎もあきらもやれやれと肩を竦め、今にも爆発しそうな司を止めに入る。
チュッと音を立て類が唇を離すと、互いの唾液が糸を引いて唇を繋ぎ、ここが道明寺邸であることも忘れたかのような顔のつくしが、潤み名残惜しそうな目を類に向けた。


「続きは帰ってからね…」
「ん…」


糸を引いた唾液を舌で絡め取るように、ペロリとつくしの唇を舐めた類が耳元で囁くと、つくしも素直に類に身体を預けたまま小さく頷く。


「それにしても…つくしは俺のだって…いつになったら分かるわけ?」


つくしを腕の中に抱き留めたまま類は、司だけでなく総二郎たちにも釘をさすと、その落ち着き払った声につくしがハッと我に返る。


「あ…あたし…何をっ…うひゃぁ…っ」
「ん…?して欲しそうな顔してたから」
「してないっ!」


桜子からすれば、とっくにやることやってる夫婦でキスぐらいで真っ赤になっているつくしがあり得ないのだが、彼らはつくしのそんな初心なところが可愛くて堪らないらしい。
桜子には到底持ち得ないものだ。
それが少し悔しくもあり、ずっと変わらないで欲しいと願うものでもある。


「じゃあ、つくしちゃん俺とキスしてみる?」
「だからっ、つくしちゃん言うの止めて!」


楽しそうな総二郎相手にいちいち怒って言い返すから余計に揶揄われるということを、何年経っても学ばない。


「俺は?」
「俺でもいいぜ?」


あきらが割って入り、司もつくしを揶揄い始めた。
本気とも冗談ともつかない3人に囲まれ、眉を寄せて不機嫌を露わにする類の腕の中でつくしが叫ぶ。


「だーかーらー!なんであたしが類以外とキスしなきゃなんないのっ!?類だけで足りてるからっ!!」



そんなつくしの言葉に類がやっと笑顔を見せると、3人の男たちも安心したように再びつくしを囲んで話に花を咲かせる。


つくしと4人、この絶対領域を外から見守ることが、今の桜子の趣味のようなもので…やはり自分の結婚はまだまだ先なのだろうと、嬉しくなどないはずなのに、何故か幸せな気分で桜子は笑った。




fin




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王子様の悩める日常(星香様へお礼小話)

王子様の悩める日常
ネタ提供:kanadekei様




付き合って2年、大学生になった俺たちは喧嘩することもなく順調な恋人らしい付き合いを続けている。
しかし、最近のつくしは何かに飢えているように、ある物を読み漁っている。
そのある物が世の中の女は非常に好きなようで、女の作った勝手なイメージの男像がどうも現実の世界とギャップを感じざるを得ない。
いや、例えつくしがどんな趣味を持とうと嫌いになったりすることなんて絶対にないが、ここのところ俺の顔を見ては、ウフッと口元を押さえて笑ったり、何かと注文を付けてくることが多いんだ。

つくしが喜ぶならと、俺としてもその注文に頑張って応えているつもりではあるけれど…あれ、何パターンあるわけ?
そろそろ、本気で恥ずかしいんだよね……



「類〜ここの英訳教えて〜」

類の机で勉強しているつくしが、テキストをヒラヒラさせて俺を呼んだ。
ベッドに横になってテレビを見ていた俺は、寝そうになっていた頭を切り替えて、つくしの横から覗き込む。

「どこ?」
「類っ!違うの!それじゃあダメ!」

また来た…
つくしが口を尖らせて拗ねたように、ゴソゴソと鞄からある物を取り出す。
俺はため息混じりに、つくしがある物のページをペラペラと捲る手を見ていた。

「何が違うの?」
「ここっ!ここ見て!」

つくしが開いたページには、勉強中の男女と思われるキラキラした絵が描かれていて、勉強中の女を立った男が後ろから抱き締めるような構図だった。
あ〜次はこのセリフ言わされるのか…と俺は恥ずかしさをグッと堪えて覚悟を決める。

「類?分かった?」
「ん…」
「はいっ!じゃあ…最初からね…はい、類ベッドに戻ってゴロゴロしてて」
「そこからやるの…?」

その方が自然に出来るでしょとか、訳のわからない理由で、俺は再びベッドに戻ると、つくしがさっきと同じセリフで俺を呼んだ。

「類〜ここの英訳教えて〜」

よいしょと身体を起こすと、つくしの座る勉強机の後ろに向かう。
つくしの身体を挟むように後ろから両側に手を着くと、腰を屈めてつくしの顔近くで話す。

「どこ…?」
「う、うん…あの、ね…ここなんだけど…」

つくしがテキストを指差して類を見上げる。
類はカリッとつくしの耳たぶを軽く噛み、フッと息を吹きかけると見せられたページ通りに耳元で囁いた。

「教えてあげるから…ご褒美くれる?」

うっわ、恥ずかしい…何だよこのセリフ…

しかし、俺の気持ちとは裏腹にボンッと音がなりそうな程顔を真っ赤にしたつくしが、いいっ、いいっと何度もガッツポーズを取る。
こんなことで喜んでくれるなら、それはそれでいいんだけどさ…類はつくしの嵌っている少女漫画(少しだけHなシーンもあるらしい)を手に取って、ページを捲り今後の展開を読んでいく。

ふうん、なかなかいいことするね…
これはさ、期待に応えないといけないよね

つくしは話は終わったとばかりに、勉強を再開した。
どうやら、本当は分からないところなどなかったようで、スラスラと問題を解いていく。
それはそうだろう、学年主席の彼女にそこまで悩むほどの問題があるとは思えない。
ただ、読んだばかりの漫画のあるシーンが頭を過り、シチュエーション的にチャンスだと思っただけだろうから。

「つくし…」
「ん〜何〜?」

後ろを振り向くことなく類に答えるつくしは、先程のことなどもう頭にはないようで、邪魔しないでと言わんばかりの口調だ。
類はシャーペンを握るつくしの手の上に、自分の手を重ねるとうなじに唇を押し付けながら指を撫でる。

「ぁ…っ…」
「ご褒美…くれないの…?」

アップにした髪から落ちた産毛を舐めるように舌を這わせる。
ピクッと身震いした身体を逃げられないように両手で閉じ込めて、重ねた手を愛撫するように指の間を擦り、手のひらを爪で軽く引っ掻いた。

「はぁっ…ん…る、い…べ、んきょ…してるの、に…」
「じゃあ、いいよ…勉強してて。ほら、テキストくらい読めるでしょ?」

チュッチュっと首の周りにキスをしながら言うと、それだけで息の荒くなったつくしが涙の浮かんだ目を類に向ける。

「ん…無理…っ、だ、よ…指…っが…」
「手を撫でてるだけだよ…?」
「やぁ…っ、ん…」

舌で舐めるように指を一本一本摩れば、ピクピクとつくしの全身が震える。
真っ赤な顔で唇をキュッと結び、堪えきれないと類のシャツをギュッと掴んだ。

ニッコリと悪魔の微笑みを向けて、乙女たちの願望お姫様抱っこをすると軽い足取りでつくしをベッドに運んだ。



「も〜勉強してたのにっ!」

ベッドで散々少女漫画には書いていないあれやこれやをされて、スッカリと機嫌の悪くなったつくしが類を睨む。
シーツにぐったりと身体を沈めた状態で睨まれても、怖くないどころかむしろ可愛い…なんて言ったら余計に怒らせるだけだから、敢えて言わないが、この情事の後の可愛さは何とかならないものか。

何度だって抱きたくなるんだよね…

「だって、つくしが漫画の通りにやれって言うからさ…ほら、ちゃんとこのページで女の子押し倒されてるでしょ?」

さすがにつくしを本気で怒らせるような行動はしたくはないから、気分を変えるように手元にあった漫画を開きつくしに見せる。
主人公の女の子が好きな男にベッドに押し倒されているシーンだ。

「王子は、類みたいにあんなにエッチなことしないもんっ!これだって押し倒してるだけでしょっ?」

王子とは名前ではなく、このヒロインの相手役の男の行動が王子のようだと、つくしがそう呼んでいるだけである。
つくしが言うように、押し倒しているだけであるが、前後を読むとヤッていることは確かだ。
少女漫画でそんなに激しいシーンを描けるはずもなく、所謂Hシーンは端折られているのだ。
押し倒し脱がされてるところで終わり、次のページはコトが済んだ後のシーンになっている。

「何言ってんの?ちゃんと描いてないだけで、王子は俺よりもっと凄いコトしてるかもしれないじゃん」
「お、王子はそんなコトしないもんっ!類のバカァァ!」



その日の夜ーーー
カチャカチャとPCで何かを調べ、人の悪い笑みを浮かべた類はクリックポンである本を注文した。

少女漫画、H…で調べただけだけど…かなりあるもんだな…ネットで試し読み…ポチ
うん、いいかも…
最近の漫画って、こんな際どいの描いちゃうんだ…へえ…うわ…結構凄いコトしてんだ…


fin




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オダワラアキの二次小説・二次創作置き場へようこそ。
ひるなかの流星・花より男子・日々蝶々・君に届け・会長はメイド様の二次小説・創作置き場です。黒バス黄黒、青黒BLも書いております。
現在はオリジナルばっかりになってしまったなぁ。

こちらを読むにあたって下記注意点をお読みになってからお進みください。

このサイトは原作のある漫画の二次創作、小説です。

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