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そのままの君が好き おまけR

そのままの君が好き おまけR


荷物を置きに来た時には気が付かなかったが、最上階スイートからの夜景は素晴らしく、つくしははめ込み式の窓にへばり付くようにその絶景を眺めた。

「ね、あっちお台場!?すごーい!」

窓に反射してつくしの後ろから類がゆっくりと近付き、隣に立つとつくしの手を取った。

「俺もここからの景色好き…。でも、あんた手冷たくなってる。風呂お湯入れたからちゃんと温まって来な」

つくしの手が冷たいのは緊張からだと類も分かっているが、彼女を傷つけたくないのにどうしたって止めることは出来そうになかった。

「あ、うん…類は?」
「俺は寒くないし、あっちのシャワー入るから…それとも一緒に入る?」
「あた、あた、あたし入って来る!!」

一目散にバスルームへと走り去るつくしに、思わず笑いがこみ上げるが類とて余裕があるわけでもなかった。

部屋を取っておいたものの、つくしが部屋に入ってくれるかは五分五分、いや寧ろ躱される可能性の方が高かった。
しかし、類の予想とは裏腹に部屋に入ってくれた彼女の表情はやはり固く、今にも泣き出しそうだった。

無理強いしたいわけじゃない、でも触れたいと思うのは自分だけなのだろうかと、少し寂しく思う。

朝まで一緒にいてという言葉が、類にとってどれほど嬉しかったかつくしには分からないだろう。
類はシャワーのコックを捻ると温めのお湯を頭から浴びた。
夜はまだ肌寒い時期のはずなのに、火照る身体を抑えなければ自分の欲望のままに抱いてしまいそうで、よもやお湯と言えるかも分からない温度のシャワーを浴び続ける。

シャワールームから出る頃には身体は冷え切っていて、思いの外早く出たつくしが、ベッドに座る類の青ざめた表情に驚いて目を丸くし、類の手に触れる。

「類?なんで…嘘、手冷た…」
「ちょっと、寒かった」

類はつくしを抱き締めるが、つくしに伝わる肌の熱など全くない程、類の身体は冷え切っていた。

「なんで!?」
「ん…ちょっと冷静になろうと思って。でも…無理かも、ごめん」
「え、ちょっ…待っ…んん」

ベッドにそのまま押し倒され唇を塞がれると、冷えた類の手につくしの身体が震える。

「俺のこと、温めて?」
「はぁ…っ、手っ冷たい、類、風邪ひいちゃうよ…っ」

つくしのバスローブの腰紐を解くと、類の手が身体中を弄る。
冷えた手に触れられている筈なのに、触れられた場所が熱を帯びて、つくしは暑い程だった。

「あっ、ん…」

自分のだとは思えない艶を帯びた声に、手の甲で口を押さえるが、類に手を取られ代わりに唇を塞がれる。
ネットリと絡まる舌が、つくしの官能を引き出し、喘ぐような吐息が止まることなく重なる唇の隙間から漏れ聞こえる。

「んっ…ん…っあ」

類の手が胸の頂に触れると、冷たさとは違う身体にピリッと電気が走るような感覚に、つくしの身体がビクンと跳ねる。

「あぁっ、ん…そ、れ、やぁっ」
「嫌?気持ちよくない?」

類の指と舌が胸の突起を捏ねるように動くと、ビリビリと身体中に快感が走りつくしは腰を揺らした。

「分かんな…っ、はぁ…あぁっ!」

舐められていない場所などどこにもない程身体中を這うように類の舌が蠢く。
足を大きく広げられ内股から、ある一点を捉えると、つくしが足を閉じようともがく。

「ダメっ…ダメ、そんなとこ…あ、あっやぁん」
「痛くしたくないから、ね」

ピチャ、ピチャと濡れた秘部に唾液を塗りつけるように舐めていくと、トロトロと愛液が溢れ出す。

「あぁっ、あ、あ、ん…も、なん、か…変になっちゃ…っん」

つくしは揺れる腰を止めることが出来ずに、類の舌の動きに合わせて押し付けるように腰を浮かせ、足はシーツをかくように動いた。

「もっと気持ちよくなるよ…」

花弁の奥に隠されたピンと存在を主張する突起をチロチロと舐めると、つくしの身体が大きく跳ねた。

「あぁぁっ!や、なに…はぁっ、んんんっ!」

頭に閃光が走り身体中が大きく震える。
その一瞬後には、どこにも力を入れることが出来ずにベッドに脱力する。
しかし、快感の余韻がずっと続き小さな震えが止まらない。

「ほら、いっぱい濡れた。でも、まだ…もうちょっとね…」

再び太ももを大きく広げられても、未だ宙を見つめてつくしはされるがままだった。
しかし、ツプッと中に沈められた指に現実に引き戻される。

「んんっ…あ、今、ダメっ…中、変なの…おねが…っ、あぁっ!」

ヒクヒクと震える秘部に指を奥まで挿し入れると、つくしの中は類の指を飲み込もうと絡みついて離さない。

「気持ちいいことしか、しないから…」

類が指を出し入れする度に、いやらしくグチュグチュと秘部から愛液が溢れ、シーツを濡らしていく。
自分の身体から出ているものと分かっていても、つくし自身に止めることは出来ない。

「止めてあげられなくて、ごめんね」
「いい、の…止めない…でっ…あぁっ」

溢れそうな程潤んだ瞳で類を見上げながらも、その瞳は強い光を放っていた。
そうだった、彼女は覚悟を決めたあとは強い。
彼女に嫌われたくないと怯える自分の方が、余程緊張しているのかもしれない。
しかし、指先まで冷え切っていたとは思えない程、類の身体は既に熱を帯びて汗ばんでいた。



「はぁ…ん、もぅ…あぁっ、類…いい、から、早く…」

指を増やされて、更に舌での愛撫を加えられると、身体の奥がジンジンと疼くように感じて、経験したこともないのに、早く類が欲しいと口に出していた。

「俺も限界…痛かったらごめん」

類は口で避妊具のパッケージを破り手早く装着する。
つくしは首をフルフルと振ると、類の背中に腕を回した。
屹立した類の性器を当てがわれ、ヌルリと大きなものが入ってくると言いようのない快感がつくしの身体を覆う。

「あぁぁっ!」
「……っ、はぁ…キツ」

キツく締まった秘部に互いの体液の助けを借りながら奥へ押し進めると、その度にヌチュヌチュと結合部が擦れる音が室内に漏れ聞こえる。

「もう少し、奥…平気?」
「はぁ…ん…平気、奥…して?」

類が荒く息を吐きながら、それでもゆっくりと奥を突き進む。

「動くよ…」
「んあぁっ!あっ、ん、はぁ…気持ちい…」
「ん…俺もっ、イイ…」

激しく奥を突くように、類が腰を打ち付ける。
濡れて蕩けた秘部はヌルリと類を飲み込み、ズプッと湿った音を立てる。
互いの荒い息がより感情を昂ぶらせ、何度も奥を抉るように擦り付けると、ポタリと類の汗がつくしの胸の上に落ちた。

「奥、へ、んになりそ…っ」
「イキそう?」

類が打ち付けるスピードを速めると、つくしの膝がガクガクと震え、絶頂へと後押しする。

「ん…んんっ…あ、もぅーーーっ!」
「…っ、はぁ…はぁ…」

つくしの絶頂に釣られる形で、類も中に精を吐き出した。

類が荒い息を整えていると、つくしはそのまま目を閉じ眠ってしまったらしい。
スースーと気持ちよさそうに寝息を立てるつくしの額にキスを落とし、愛おしそうにその寝顔を見つめた。



「ん……」

つくしが目を覚ますと、室内はまだ真っ暗だった。
随分と深く眠っていたのか、頭はスッキリしていたが、身体を起こそうとしてツキンとした痛みに顔を顰める。

「牧野…?」

隣で眠っていると思っていた類だが、声のする方へ顔を向けると目をハッキリと開けた類と目があった。

「類、寝てなかったの?ってか、あたしいつの間に寝ちゃったんだろ…」
「気を失うように寝ちゃったんだよ…身体、平気?」
「あ、うん…」

そう聞かれるのも恥ずかしさがあり、中が変な感じがする…何てことはもちろん言えるはずもなかった。

「喉渇いた…水ある?」
「ちょっと待ってて」

類はバスローブを羽織ると、冷蔵庫からミネラルウォーターを持ってベッドに腰掛ける。

「飲ませてあげようか?」
「い、いいですっ…」

類はくっと笑いながら、つくしを甲斐甲斐しく起こすと、ペットボトルを手渡した。

「朝までって言ったよね?」

つくしの飲み終わったミネラルウォーターをサイドボードに置くと、類の手が太ももを撫でる。

「え…?」
「あんたも身体大丈夫そうだし、ね」
「ええええっ!?…ちょ…あぁん」

朝まで寝ておけばよかったーーー!


***


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そのままの君が好き 7最終話

そのままの君が好き 最終話
22時におまけRがあります(≧∇≦)


確かに部屋に入った時も、店に入った時も、これから先のことや自分のことばかり考えて、類の顔を見もしなかった。
パニックになりかけていた自分がどんな顔をしているかまで、気が回らなかったこともある。
実際、食事をする為に部屋を出た時ホッとしたのも事実だった。

「類…あたし、ごめ…」
「残念…3月31日になっちゃった。1日もらう約束過ぎちゃったね…そろそろ帰ろうか?」

類が自身の腕時計を見ると、ふぅとため息を吐く。
そして時計をしていないつくしにも分かるように、つくしの隣に座り時計を見せた。
確かに類の時計の針は0時を過ぎていた。
ここに入ったのはそう早い時間ではないが、もし0時を超えているとしたら4時間以上ここにいることになってしまう。
それに、体内時計のしっかりとしているつくしが、ハッキリと目が冴えているのだから、遅くとも10時より前のはずだ。
類とてつくしが気が付かないと思っているわけではないだろう。
つくしが類に申し訳なく思わないように、帰ることに罪悪感を抱かないようにという類の思いだ。

「類…」

つくしが言葉を紡ぐ前に、類に抱き締められると、触れるだけのキスを落とされた。
触れるだけのそれは、思っていたよりも長く唇を啄ばむように続いた。
終わらせたくないと思ったのは、どちらだったのかーーー。

「俺も相当我慢強いよね…でも、無理してほしくないから、いいよ。その代わり、来年も再来年もその先もずっと、俺の誕生日1日一緒にいてくれる?」

未来の約束ーーー。
それはなんて嬉しいものなんだろう。

類との未来が欲しいと、願ったことなどない。
それは望んではいけないような気がしていたから。
でも、出来れば長く、少しでも長く一緒にいられればいいと思っていた。

〝恋って不思議だよね…初めは小さい好きって気持ちが、触れれば触れるほど、もっとって思うんだよ〝

今更、優紀の言葉を思い出す。
いつだって親友はつくしのことを想って、つくしのために忘れられない言葉を残す。

「じゃあ、今日…明日の朝まで一緒にいてくれるなら……。あたし…言ってなかったね。類、誕生日おめでとう」



fin

***


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そのままの君が好き 6

そのままの君が好き 6


公園近くまで出ると、道路脇に停められた車の横で運転手が外に立って待っていた。
車に乗り込むと、類が目的地を告げる様子もなく元来た道を戻るように走って行く。

もしかしたら、もう帰るのかとつくしは窓の外に視線を移した。
それならば疲れたなどと言わなければよかったと、少し後悔する。
しかし、もう少し一緒にいたいと言える程、つくしは素直になれないでいた。

まだ外は明るかったが車を走らせるうちに徐々に空がオレンジ色の光に覆われていく。
そして首都高に乗ってから30分程度で車は目的地に到着したようだ。
そこは、つくしでも知っている銀座近くにある有名なホテルだった。

「ディナーの予約してるんだ…おいで」
「う、うん」

言われるがままに類のエスコートで着いて行くと、類はエレベーターの31階のボタンを押した。
それよりも上の階表示がないことから、最上階であることが分かる。
高速エレベーターは途中で止まることもなくあっという間に目的階へと到着すると、チンという軽い音と共にドアが開いた。

「あ、の…ここって…」

エレベーターを降りると、そこにはレストランなどは一切なくシンとしたフロアの廊下には宿泊者用の部屋ナンバーが案内として書かれていた。

「うん、部屋取った…来てくれる?」
「え、と………う、ん」

つくしはパニックになりそうな状態で、これから起こることを必死に考えていた。
浮かんでくるのは、今日下着どんなの着けてたっけとか、シャワー入った後は服に着替えるべきかなど、そんなことばかりだ。
嫌なわけではない、それは確かな気持ちだ。
しかし、心の準備が出来ているかと言われると、全く出来ていなかった。

カードキーで部屋が解錠されドアを開けた類が、つくしをどうぞと先に通した。

「お土産部屋に置いて、食事に行こう。それとも部屋で食べる?」

そういえば類はずっとつくしの買ったお土産を持ってくれていて、車を降りる際に何故類がお土産を持って降りたのか不思議に思っていたのだ。
食事をするだけならば、お台場で遊んでいた時のように車に置いておけばいいのだから。

「予約…してるんでしょ?」
「うん、じゃあ行こうか」

さっき降りたばかりのエレベーターに再び乗り込むと、つくしはホッと息を吐いた。
着いたのは地下のレストランフロアだった。
類に案内されたのは日本料理のお店で、そこはホテルの中にいることを忘れてしまうような高級料亭だった。
予約した席へと行く為の廊下を歩くと、室内であるはずなのに木々が生い茂る中庭があり、小さな川のようなものまで作られている。
そして、女将が障子を開けどうぞと案内された先は、中庭が一望出来る個室だった。

「凄い…」
「料理も、さっき食べたたこ焼きと同じくらい美味しいよ」

類の言葉に驚きの表情を見せたのは、案内した女将だ。

「バカにしてるでしょ…」

つくしが類を一睨みすると、類は笑って座敷へとつくしを座らせる。

「してないよ。俺は牧野と一緒なら、どこで何をしようと楽しいんだよ」

惚れ惚れするような綺麗な顔でそんなことを言われ、一緒にいた女将まで頬を赤らめるが、類は全く気にしていないらしく、女将にさっさと注文を済ませている。



「美味しい〜!!お寿司って実はこんなに美味しいの?」

運ばれてきた刺身や天ぷらなどテーブルいっぱいに置かれた色とりどりの懐石料理に舌鼓を打つ。
女将からの料理の説明を、類が面倒くさいと省いてしまった為に、どこのブランドかは分からなかったが、目の前でジュウジュウと音を立てるステーキに、目が虜となっていた。
よもや美味しすぎて泣く、なんてことはないだろうと思っていたが、肉のとろけるような旨味に目頭が熱くなるほどだ。

「類…食べてなくない?」
「ん?俺のも欲しい?」
「欲しくないっ!もう〜」

それでも、箸で目の前に差し出された肉につい釣られて口を開ければ、類が声を立てて笑い出し、つくしも類に釣られて笑う。

「良かった…やっと笑ってくれて」
「え…?」
「あんたが食事中も泣きそうな顔してたら、どうしようかと思った」


***


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そのままの君が好き 5

そのままの君が好き 5



そして迎えた3月30日ーーー。
今年はたまたま土曜であった為、お昼から類と約束をしていた。
もちろん、バイトなどの予定は入れずに1日空けてある。
何を着ていけばと散々悩んでいたら、宅急便で洋服や靴、バッグなどの一式が届いたのは先週のことだった。
ウン百万円とテレビで見たことのあるバッグに、もちろん抗議の電話をすれば軽く躱されてしまう。
つくしの落としたらどうするのの問いに、また買ってあげるよと平然と答える男はどうかしていると思う。

一応デートと言われたからには、普段は殆どしない化粧を軽くする。
と言っても、高いファンデーションなど持っていないつくしは、ほぼすっぴんに色の付いたリップという体たらくであったのだが、今更それを気にする男ではないだろう。

準備も終わりソワソワと類の迎えを待つ。
きっとそれは履き慣れない靴でつくしを歩かせない為の類の優しさであることは知っているが、いつも大学前で類を待たせてしまっているつくしは、逆に到着を待つことがどうも落ち着かない。
そして、いつもは着ることのないような上品なピンクベージュのワンピースも、皺になるのを恐れつくしに座ることも出来なくさせていた。

ピンポーン

インターフォンの音に飛び上がるほど驚き、ワタワタと慌てているとテーブルに足の小指をぶつけてしまい、つくしが暫し固まっていると、もう一度インターフォンが鳴らされた。

「はい、はーい!」
「どうかした?」

ドアを開けたものの、何故か座り足の指を押さえているつくしに類は目を丸くすると、大丈夫と玄関にしゃがみ込む。

「う、うん、平気。ちょっとテーブルに足の小指ぶつけちゃって…あ、だんだん治ってきた」
「ああ、それは痛いよね…」
「類もぶつけたことあるの?」

類の口から、足の小指をぶつけたことがあるなどと聞くとは思いもよらず、つくしは驚いて目を丸くするが、想像するとそんな類をちょっと見てみたいかもとも思う。

「それは…誰でも一回ぐらいはあるんじゃない?」
「ふふっ、そりゃそうか」
「もう行ける?」
「うん、大丈夫。お待たせ」

類の話のおかげで肩の力が抜けたつくしは、いつも通りの笑顔を類へと向けた。
それに安心したように、類が靴を履いたつくしへと手を差し出し、つくしも類の手を取った。



フォーマルな格好ということで、相当に堅苦しい店に連れて行かれるであろうと予想していたつくしであったが、ランチで入った店もその後もつくしが緊張するような場所に行くことはなかった。
何と言っても若者デートスポットナンバーワンとも言えるお台場である。
レインボーブリッジを一望出来る公園を手を繋ぎながら歩き、屋内型のテーマパークや美術館、お化け屋敷などもある複合型施設へと足を運んだ。

「あ〜楽しいっ!」

たこ焼き店が並ぶエリアで、つくしは3時のオヤツには既に遅い時間であったが、夕飯前の腹ごしらえでたこ焼きを頬張ると、美味しいと満足そうに頬を押さえた。

「あんたこういうの好きそうだもんね」

正直、フードコートの安物のテーブルと椅子は類には似つかわしくなかったが、得体の知れない丸い物と言っていたたこ焼きがどうやら気に入ったらしく、意外といけると口に運んでいた。

「類は…?」
「ん?」
「類は楽しい?…せっかくの誕生日なのに、あたしばっかり楽しんでない?類の行きたいとこ行っても良かったのに…」

あまりに自分が楽し過ぎて忘れていたが、今日は類の誕生日なのだ。
お台場デートも類が選んだだけに、もちろん文句などないが寧ろつくしの方が余程楽しんでいると思う。

「俺も楽しいよ?牧野と一緒にいると、初めてのことばかりだしね。ほら、たこ焼きも初めてだし、そもそもお台場なんて来たことないよ」

それでも、つくしが行ってみたいと言う場所に迷いもせずに向かう類に、もしかして誰かと来たのかもと嫉妬に近い気持ちがあった。
類のような男性が、そもそもつくしを好きになること自体が奇跡のようなものなのだから、彼の何もかもを手に入れたいと思うのは傲慢だと分かっているが、そもそもそんなことを考えている自分が醜く嫌だった。

「そういえば、足平気?なるべく歩きやすいのにしたけど、歩きっぱなしで痛くない?」
「う、うん!ヒール高いのに全然疲れないよ。あ、このあとどうする?沢山ありすぎて、ここ1日じゃ回れないね」
「どうかした?」

つくしが急に類から視線をそらし話し始めたことに、勘のいい類が気が付かない筈もない。

「え、う、ううん…。やっぱりちょっと疲れたかも」
「そうだね、俺も。結構慣れないことしたからかな」
「そ、だよね…」
「俺、恋人の為にお台場のマップ覚えたり、デートスポットとかネットで検索したの初めて」
「へ…?」

どこまでが嘘でどこからが本当か、つくしには綺麗な顔で笑う類の表情からは窺い知ることは出来なかったが、つくしの不安も何もかも受け入れようとしてくれる類の気持ちが伝わってくる気がした。

「少し休んだら…車で移動していい?」
「あ、うん…」


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そのままの君が好き 4

そのままの君が好き 4



優紀や美結たちと肌の触れ合い云々の話をしてから、類のことを妙に意識してしまい、いつもなら気にしないソファ10センチの距離が今日はやたらと近くに感じた。

「どうかした?あんた今日変じゃない?」

類に手が額に伸びてきて熱はないか、と触れられるだけで、つくしの心臓は飛び出そうなほど大きな音を立てた。

「へ、変じゃないよっ…」
「そう?」
「あっ、ねぇそういえば誕生日っていつなの?もうすぐって言ってたでしょ?」

これもまた最近の悩みで、欲しいものなど簡単に手に入れられるような男に一体何をプレゼントしたらいいのだろうと、ずっと考えていたのだ。

「3月30日だよ。あ、俺誕生日に欲しいものあるんだ。牧野…くれる?」
「な、な、な、な、なにかな!?」

いつもの10センチの距離はどこへ行ったのかと思うほど、類にピッタリと密着されて腰に手を回されると、つくしは真っ赤になって酸欠状態の鯉の如く口をパクパクさせた。

まさか、まさか…プレゼントってあ、た、し…なーんて。

「だから、牧野…くれる?」
「あた、あた、あた、あたしっ!?」
「そ、あんたの1日、俺にちょうだい」

1日……?
つくしがポカンと口を開けていると、変な顔と笑った類に指で口を摘まれる。

「む〜っ」 
「デートしよう。いつもとはちょっと違ったデートね」

類とデートしたことなどあっただろうかと思いを巡らせるが、例えば大学からの帰り道お茶をしたり、勉強をしたりといったことを思い出す。
一応あれはデートになるのか。

「返事は?」
「誕生日、そんなんでいいの?」
「俺にとっては、何より嬉しいプレゼントだよ」

腰を引き寄せられ優しく唇が重なると、また肌の触れ合いの話を思い出してしまい、つくしは目を瞑りながらも頬が熱く火照るのを自覚した。
薄っすらと目を開けて類を見上げると、類が驚いたようにジッとつくしを見る。

「そんな顔しないでよ…止まらなくなるでしょ?」
「そんな顔ってなに…んっ」

唇を舌でなぞられ、閉じている唇の隙間を舌でこじ開けられると、湿った音が重なった唇から漏れ聞こえる。
唇が赤くなるほど何度も舐められ吸われて、つくしは身体から力が抜けてしまう。

「んんっ…はぁ…」

これを快感と言わずして何と言おうか、ずっとしていて欲しい、そんないやらしいことを思ってしまうほど、類とのキスは気持ち良かった。

「ふっ…ぁん、る、い…」

気付けばつくしの手は類の背中に回っていて、キスの仕方も分からないのに類の舌の動きに応えるようにおずおずと舌を絡ませる。

もっと、と言ってしまいそうな自分を抑え、つくしは離れていく唇を名残惜しそうに見つめた。

「これ以上は…俺がヤバイ…何も知らないくせにエロ過ぎ」

つくしには類の言葉の意味がよく分からなかったが、どちらにせよ快感に酔いしれていた頭では何も考えられなかっただろう。
類はつくしの頭をクシャクシャと撫でると、ソファに倒れ込んでいるつくしの手を引いて起き上がらせた。

「急ぐつもりはないけど、俺も3年分溜まってるから…ごめんね」


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オダワラアキ

Author:オダワラアキ
オダワラアキの二次小説・二次創作置き場へようこそ。
ひるなかの流星・花より男子・日々蝶々・君に届け・会長はメイド様の二次小説・創作置き場です。黒バス黄黒、青黒BLも書いております。
現在はオリジナルばっかりになってしまったなぁ。

こちらを読むにあたって下記注意点をお読みになってからお進みください。

このサイトは原作のある漫画の二次創作、小説です。

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原作者様、出版社とは全く関係ありません。

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