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I Miss You 5最終話

I Miss You 5最終話


長い長い夢を見ていた気がする。
深い霧の中を彷徨って、出口の見えない場所にいた。
どこに行けばいいのかも分からずにぼんやりと佇んでいると、どれくらいの時間が経ったのか少しずつ霧が晴れていって、様々な人たちの顔や学校や景色が映る。
夢の中で過去から引き戻されるように、徐々に今に帰ってきていた。

これが夢だと分かっていた、でもどうしてこんな夢を見たんだろうーーー


つくしが目を開けると見たことのある天井の模様が目に入った。
それだけで、今自分がどこにいるのかが分かる。

何度もこの天井の模様見てるからね…

ついには可笑しくなってふふっと声を立てて笑えば、隣でつくしの様子を伺うように見ていた類が心配そうに言った。

「身体、平気…?」

どうして類はこんなにも心配そうな顔をするんだろうと不思議に思う。
類に抱かれることなど、今では当たり前の日常のようなものなのに。

「う、ん…」

つくしが掠れた声で答えると、類は額にキスを落とした。
邸に来ると抱き潰されるという表現が正しいと思うぐらい何時間も抱かれて、気怠い状態のままバイトに行ったこともある。
最近は類の邸でのバイトだったから、余計に調子に乗った類が隙あらば部屋に連れ込もうとするのを、ご飯作らなきゃと言って厨房に逃げ込んでいた。
類とするのが嫌なわけはなかったけど、どうしたってその後顔を合わせる馴染みの使用人の方々の視線が痛い。
痛いと感じているのは自分だけなのも分かっていて、本当は微笑ましく見守ってくれているのだが、類の自室から出た後に本来のバイトのために厨房に寄らなければならない。
シェフに類の部屋で何をしていたのかと想像されていたらと思うと、恥ずかし過ぎて居た堪れないのだ。

つくしの髪を優しく梳く手がまたもやつくしを眠りに誘う。
類の腕の中で微睡んでいると、何も考えたくなくなってしまう。
しかしふと、頭を過ぎった考えがつくしを覚醒させた。

あたし…いつ、大学から帰って来たの?

「あ、れ…?」

大学を出たことは覚えているのに、その後どうやってここに来たのかが全く思い出せない。
類が今日は早く帰ると言っていたから嬉しくて、いつも以上に急いで走っていた。
でも、途中でーーー。

ふとベッドの下を見下ろせば、見慣れたメイド服が落ちていた。
着たまま押し倒されたのは明白で、綺麗に畳まれていないヨレヨレのメイド服を見て赤面するより先に、類に押し倒された覚えがない方が不思議でならない。

「類…あたし、変だよ…覚えてないの…」

つくしが言うと、類は目を見開き不意打ちにあったかのような驚愕の表情でつくしを見つめた。
こんなに驚いた類を初めて見る、確かに自分でも記憶がないことに驚いているが、類のそれは何かが違う。

「思い出したの…?俺のこと…」
「え…なに?だから何であたしがここに居るのか思い出せないんだってば!いつ帰って来たっけ?」
「ちょっと待って…牧野、事故のこと覚えてる?」

急に真顔になった類が身体を起こして、つくしの肩を掴む。
シーツが肌蹴て素肌が露わになると、毎日見てるはずなのに、着痩せしてるのか普段は隠れている厚い胸板やマッチョと言うほどではないけれど、男の人らしい腕につくしは未だにドキッとさせられる。

でも、類の言っている事が分からない。

「事故ってなに?」
「ごめん、俺も落ち着こう…3ヶ月前なんだけど…」

類から聞いた話は衝撃…と言うよりも、すんなりとつくしの中に入って来るものだった。
納得できると言うよりも、一度経験したことだからなのか、丁寧に教えてくれる類の言葉に情景が浮かんでくるようなイメージだ。
ああ、そうだった思い出す、ここに来る時に事故に遭い入院していたのだ。
自分の名前もママの顔すら思い出せなくて、どこか自分のことなのに受け入れられない傍観者のように病院で過ごした。

「すぐ、会いに行けなくて…ごめんな」

切なく眉を寄せ、つくしを抱き締める腕はいつもと同じはずなのに、ごめんと言う類の声が憐憫を含んだものであることにハッとする。
もしかしてとつくしは顔を上げ類を見た。

「…ねえ、類のせいじゃないからね…。あたしが事故に遭ったのは、不注意からだよ。まさか全部忘れちゃうとは思わなかったけど…」
「俺がバイトなんて頼まなければ…」
「違うってば!浮かれてたあたしが悪いの!」
「浮かれてた?」

何のことかと類が首を傾げると、つくしは恥ずかしそうに口を尖らせた。

「あの時…いつもより類が早く帰って来るって言ってたから…何日か忙しくてゆっくり出来なかったでしょ?だから、早く会いたくて急いでた。話す暇はなかったけど、毎日顔は見てたのにね〜バカだよね。車が来るかもしれない道を走って渡ったのはあたし…」
「寂しい思い、させてた?」
「ううん、そうじゃなくて…何だろ、どんどん欲張りになってたのかな。前は1週間会わないことだって普通にあったのに、今は毎日会わないと寂しかったり…声聞かないとすぐ電話したくなっちゃう…」
「じゃあ、俺と一緒だ…」

類はつくしの額にコツンと自分の額をくっ付けた。
お互い裸のままでシーツが腰に巻きついているものの、先ほどからずっと類の腕の中にいる。
本当は凄く久しぶりの腕の中であったことが今なら思い出せる。

「良かったよ…賭けみたいなものだったから、まさか本当に思い出してくれるとは思ってなかった」
「あ、チラシ?」
「そう…進に頼んで牧野の目の付くところに置いておいてもらった」

バイトしないとな、なんて退院早々考えていたらテーブルの上に置いてあったチラシ。
今思えば、怪しいことこの上ない…進の字で〝姉ちゃんへ、いいバイト見つけておいたよ〝なんて書いてあったし、給料もありえない額なのに、どうしてかここに行こうって思ってた。

「類…あたしは自信あるよ…何度忘れてもきっとまた類を好きになるって」
「どうして?俺は全然自信なかったよ」

チュッチュと頬や唇に軽く口付けられて、類の手が背中を彷徨う。

「だって、類はあたしの初恋で一目惚れだもん…」

もっとキスして欲しいなんて言えなくて、類を上目遣いで見つめれば、嬉しそうに唇が塞がれた。

「ん…」
「司と同じこと言うのが気に食わないけどね」
「え…なに、ちょっと、類…ぁ、ん」

もちろんキスだけで終わるはずもなくて、腰に巻いていたシーツを取り払われると、類が覆い被さる。

「3ヶ月ぶりだよ…?もう少し堪能させてよ…」
「な、に…エロ親父みたいな、こと…はぁ…っ」

つくしの首筋に顔を埋めて話す類の言葉は、少しだけ震えてつくしの耳に届いた。

「会いたかったんだよ…あんたに」


fin


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I Miss You 4

I Miss You 4
5で終わります…




邸から電話があったのは、日本時間でのつくしが事故にあった次の日のことだった。
つくしと懇意にしている使用人の声がどこか震えているように聞こえ、類は言いようのない不安に駆られる。

「病院にいる牧野様からのお母様からお電話がありまして……」

類は使用人の話を信じられない思いで聞いていた。
一時的に記憶を失っているのか、まだ予断は許さないもののCTを撮ったところ出血等の異常はないため、高次脳機能障害の逆行性健忘と思われるということだった。
徐々に思い出していく可能性はあるということだが、今そばに居られないこの状況が何よりも苦しい。
受話器を持ちながら、今すぐに帰国したい思いに駆られるがそれが許されないことも分かっている。
それでも気持ちが付いていかない、しっかりしなければと思うのにどうしようもなく震える指先を見つめる。

そうか、俺は怖いんだーーー

つくしと過ごした日々が全てなかったことになってしまうこと。
もう一度自分を好きなってもらえるなんて自信は、欠片も持ち合わせていない。
受話器の向こうで類が黙り込んでいることを心配した使用人が何かを喋り続けているが、類の耳には何も入っては来なかった。

父から帝王学を学び続け、大学のあと花沢本社へ赴くことも多い。
大学在学中に類が経営権を握ることになどなるわけはないが、将来的に父が社長を退任した後類が継ぐことになるのはほぼ間違いない。
父から言わせれば、今お前は女にかまけている時間などないということだろう。
類とて、つくしのことを仕事が出来ない理由になどしたくはなかった。
だからこそ、父に呼ばれるままにここにいるのだから。

父からの電話は、すぐに自分についてフランス支社での仕事を学ぶようにという内容のものだった。
明日でもいいかと問えば、今すぐに来られないなら用はないと電話を切られる。
結局は邸から荷物を運ばせる間だけは病院にいられたが、その後はタクシーで直接空港に走った。

現在日本支社は親族が社長を務めており、行く行くは類が日本支社を任されることになるだろう。
そのため、フランスでの仕事も今のうちに覚えておけということは分かる。
類に断れるわけはない、もしもつくしとの関係がいつも通りならば、つくしも寂しいとは言ってくれるだろうが、笑って送り出してくれた筈だ。

たった3ヶ月、しかし、こんなにも長く感じる3ヶ月はきっとないーーー

つくしから連絡が来るはずはないし、類から電話をしたとして誰と聞かれたら何と言えばいいのか。
3ヶ月の間につくしの記憶が戻ってくれたらと思うが、それはただの期待でしかない。
類は手に持ったままに受話器をテーブルに置くと、乾いた笑いを漏らす。

臆病だな、俺は…

はぁと深いため息を吐いてつくしの身を案じながら、目を瞑ると再び内線が鳴った。
類はピクッと肩を震わせる。
電話の音が怖いと思ったのは初めてだった。

「はい……あぁ、繋いで」

ピッと内線と外線の切り替わる音がすると、類は疲れたような声を隠さずに言った。

「なに?」
『おまっ…心配して電話掛けてやった俺様になにとは、何だ!』
「早耳だね、司。いつから牧野のストーカーになったわけ?」

司と話す元気などない筈なのに、口から出てくるのはいつものやり取りで、表面だけ取り繕うことのできる自分に思わず苦笑する。

『ふん…そんだけ悪態付けりゃ大丈夫か』
「大丈夫じゃないよ…大丈夫なわけないじゃん…結構参ってる…」
『だろうな。帰れないんだろ?まぁ、うちも似たようなもんだしな』
「牧野のこと…どうやって知ったの?」
『牧野の親が、何つったか松…なんとかって親友の女に連絡して、総二郎に電話が来てそこから俺』
「何で司からなわけ?」

電話口の向こうで司がフッと笑ったのが分かる。
類にも言葉に出さずとも、総二郎が司に連絡を取った理由は分かっていた。

『なぁ、類。知ってたか?あいつ…お前のこと一目惚れだったんだぜ?結果的には俺と付き合うことになったけどな。俺の顔はタイプじゃないんだと。失礼な女だよな、全く』
「知ってるよ…だから司と付き合ってる時も揶揄って遊んでたんだし」
『ったく、お前らは俺のことバカにしすぎだ。あいつは記憶なくそうが、牧野つくしだろ?だったら、何度だってお前に恋に落ちるんじゃねえの?……何言ってんだ、俺、恥ずかしいこと言わせんなっ!もう時間ないから切るぞ!』

司が受話器を叩きつけたような音が類の耳にも届く。
あまりにも、あまりにも司が司らしく、類はツーツーと相手のいない受話器にサンキュと言うと日本の花沢の邸へと再び電話を掛ける。

「俺…牧野の家族に伝えてくれる?」


***


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I Miss You 3

I Miss You 3
三部作じゃなくなっちゃった(笑)
そんなに長くしないけど、何話で終わるか未定です…(^◇^;)
偏差値の更新出来ずすみません…




ここの道は知ってる、うちのアパートへ向かう道じゃないのに、その先にある家もそこを左に曲がれば見えてくる景色も不思議と覚えのあるもので、つくしは戸惑う。

あたしはどこに行こうとしているの?

毎日朝ここから出て、大学に行って、そしてここに帰って来る。
最近はずっとそんな生活をしてた。
今日は父の手伝いがないから早く帰れそうなんだって言葉が嬉しくて、早く会いたくて、よく知ってる道だから右も左も見ずに走ってたと思う。

車のタイヤがアスファルトを擦り付けるようなブレーキ音が突然聞こえて、身体中に走る鈍い痛みで目の前が真っ暗になった。

誰かが怒鳴るように声をかける。
遠くに声を聞きながら、あまりの身体の痛みにつくしは意識を手放した。




類が自室でつくしの帰りを待ちながら本を開いていると、遠くに救急車のサイレンが聞こえた。
虫の知らせとでもいうのか、火事で消防車が出動しようが救急車が目の前を通り過ぎようが、視線すら動かさなかった類が、自室の窓を開けて確認するように音の場所を探した。
遠くだと思っていたその場所は意外にもすぐ近くで、倒れた人影に視線を移すと遠くからでも分かる見慣れた姿がそこにあった。
類は時間にして1秒程度ではあったのかもしれないが、その場を動くことも出来ずに手に持っていた本を床に落とした。
バサッという音で我に返り、使用人の呼び止める声も耳に入らず邸を飛び出す。

頭を固定され担架に乗せられているつくしの姿がそこにはあった。

アスファルトにこびり付いたような浅黒い血液が、まるで雨が降った後の水溜りのようで、寒いわけでもないのに全身にザワリと鳥肌が立つ。

それから過ごす時間は、つくしの帰りを邸で待っている時以上に長く感じるものだった。
邸から慌てたように出てきた使用人に、病院の場所を確認するようにと告げ、確認後家族への連絡を頼み車に飛び乗った。
意識もないような状態であそこまでの出血…どうして無理やりにでも送迎での生活をさせなかったのかと、今更ながらに悔やまれる。

どうか、頼むから…俺から奪わないでーーー

使用人からの連絡で、つくしの家族とは未だ連絡が取れていないそうだ。
平日の昼間ということもあって、つくしの母親はパートに出ていることが多いだろうし、進も学校の後にバイトをしているために、今は家族の過ごす時間はバラバラだとつくしは言っていた。
つくしが運ばれた病院はたまたま花沢系列の病院だったため、類が身分証を提示し今は家族にまだ連絡が取れていないことを話すと、緊急手術が行われているという手術室前に案内され、医者からは何かあった場合にいつでも連絡が取れるようにとPHSを手渡される。

何かあった場合ってなんだよ…

類は震える手でネックストラップ付きのPHSを首にかけると、鳴ることがないようにと祈る気持ちで待合室の椅子に座った。
何時間経ったのか、いつの間にか窓の外はすっかり暗くなっていて、バタバタと走る足音と共に千恵子が現れる。

「花沢さん…つくしは…っ」
「今、手術中でまだ…。申し訳ありません…うちで預かると言っておきながら、こんなことになってしまって…」

類が頭を下げると、千恵子は大丈夫だと類の背中をポンポンと叩いた。

「花沢さんのせいじゃありませんよ…お邸の方から電話で事故にあったと聞きました。それに、あの子はきっと大丈夫ですから」

必死に自分を保つような作り笑いではあったが、千恵子もまたそう思わなければ冷静さを保てなかったのであろう。
沈黙が続き、手術室へと視線を向けるとピピピッと類の持ったPHSが鳴る。
家族でもないのに出てもいいのだろうかと千恵子に視線を送ると、お願いしますというように千恵子が頭を軽く下げたことで類は通話ボタンを押し電話に出た。

「はい……はい、分かりました」

類はそれだけ言うと電話を切り、千恵子を促し手術室の隣にある会議室のドアを開ける。

「今、医師から説明があるそうです、ここで待つようにと」
「そうですか…」

手術室からも入れるようになっている反対側のドアが開き、緑の帽子を被った医師が説明に訪れる。
当たり前のことだが、類へと視線を向けご家族以外は…と口を開いた。

「いいんです…この人は…花沢さん一緒に聞いて頂けますか?」
「分かりました」

医師からの説明は、一先ずは出血が止まり小康状態を保ってはいるが、頭を強く打っていることでこの後24時間以内に急激に悪化を辿るケースもあり、その場合はまた緊急手術になる可能性があることを理解してほしいという説明だった。
そして家族に連絡が取れなかったため緊急時における対応として輸血を行ったことの説明に移り、輸血における危険性を聞きながら、何枚にも渡る同意書に千恵子は震える手でサインしていった。

「麻酔が切れるまでに1時間ほどは掛かるでしょうが…CT検査をし問題がなさそうなら病棟に移ります」
「1時間で意識が回復するということですか?」
「ええ、多分。脳には出血等のダメージはありませんでしたので…ただ、先ほども言いましたが経過を見ていかなければなりません」

類は医師の説明を聞きながら、痛みを感じ握りしめていた拳を開くと、緊張から余程強く握っていたのか爪の跡から微かに血が滲んでいた。

そしてポケットの中の携帯が震え着信を告げる。
こんな時にとは思ったが、つくしとの未来を掴むために必死でやってきたことを疎かにも出来ず、類は医師と千恵子に断りを入れ部屋を出ると通話可能な場所へ移動した。

「はい、なに?今、ちょっと……」



頭が重い、身体中が痛い、寝返りを打ちたいのに鉛のように重い身体は全くいうことをきいてくれなかった。

「つくし…?つくしっ!?」

つくし…?

ぼんやりと目を開けると、自分の顔を心配そうに覗き込む顔と目が合った。
その女性は涙をハラハラと溢しながら、手を握り何度も何度も良かったと言う。
身体を動かそうと顔を少し動かすと、ズキンと鈍い痛みに襲われる。

「いっ…たぁ…」
「ダメよ!まだ動いちゃ…あんな事故で助かったのが奇跡なのよ!?今看護師さん呼ぶから…花沢さんもさっきまで居てくれたんだけどね…どうしてもお父様のところに行かなきゃならなくなってしまったんですって」

事故ーーー?

ベッドに繋がるボタンを女性が押すと、すぐに部屋に看護師が入ってくる。

「花沢さん…?って、あ、あなたは誰…ですか」

目の前のこの女性が誰なのかも分からずに問い掛けると、目を丸くして顔を見られる。

「いやだ、冗談やめてよ…花沢さんはあんたの彼氏でしょ?まさか、ママのことも…分からない?」

真顔なのか冗談なのかも分からないような顔で見つめられるが、本当に見覚えがないのだ。
どこで会ったのか…自分になにが起こったのかすら分からない。

「彼氏…ママ?…あ、あたし…?あたし、ってあれ…?あたしの名前…」

思い出そうとするとズキズキ痛む頭が、事故にあった傷のせいなのかそれとも別の原因なのか、花沢さんと名前を聞くと胸が締め付けられるように切なくなる。

「牧野さん、気が付きましたか…」
「先生っ!つくしがっ!」

つくしーーー?


***


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I Miss You 2R

I Miss You 2
続きを書き始めたら三部作になってしまいました〜
類の変態度が増してる(笑)最近甘々不足だからなぁ




やっと親友の彼女から友人に、友人から恋人になり心身ともに甘い毎日を過ごしていたように思う。
司がずっとそばにいなかった分、彼女の隣という類の立ち位置は以前と全く変わらなかったし、牧野と呼ぶのもそのままだった。
親友たちに言わせれば、自分たちが付き合うのも時間の問題…そう思われていたようで、それは別れた司にしても同じだったとあとから聞いた。

実際は、落とすの結構大変だったんだけどね…

今まで自分たちの周りに群がっていたような女とは違って、金の掛かるようなプレゼントは絶対に受け取らないし即行でホテル…なんてあり得ない。
本当は彼女に似合うアクセサリーや服を身に付けさせて、嬉しいって笑ってくれたらと思うのに、そういうことに男が喜びを感じるんだってことを全く理解しない。
だから、手間暇かけてスキンシップに慣れさせて、毎日のように好きだって言い続けて漸く受け入れてくれた頃には、司と別れて1年以上も経っていた。

いつものように類が大学の講義をサボって非常階段のドアを開けると、目を細めて笑う太陽のような笑顔がそこにある。
でも、その後の表情が何となくいつもと違っていて、類はつくしの隣に座り肩を抱き寄せた。

「何かあった?」
「え…」

類に肩を抱かれると相変わらずの初心さで頬を染めるつくしが可愛くて、ついそのまま唇を塞ぎたくなる。
何とか理性を保って額へのキスで我慢しながらつくしの言葉を待つが、全て1人で抱えようとするつくしの性格だ、やはり何でもないと首を振った。

「そう?ね、何かあったら絶対に俺を頼ってよ?」
「うん、ありがと」

類はそう言いながらもつくしに付けているSPに、すぐにでも牧野家で何か変わったことは なかったかを調べさせようと考えていた。
つくしが1人で悩んでいても絶対にいい結果は生まれないし、寧ろ1人で頑張り過ぎて結果倒れたりと、周りを巻き込むことは目に見えている。

類はそんな自分の考えをつくしに誤魔化すように、つくしの頭を自分の方へと引き寄せた。

「類…?」
「キスしていい?」
「……っ」

顔を覗き込むと、恥ずかしさからか否定も肯定も出来ないでいるつくしにゆっくりと顔を近付ける。
素直じゃないし恥ずかしがり屋のつくしが、類のするお願いポーズに案外弱いことなどとうに知っていて、ね?と首を傾げるように顔を近付ければつくしも漸く目を閉じる。

「ん…っ」

つくしの顎に手を掛けて上を向かせ深く貪るような口付けをする。
もう何度抱いたかなんて分からないが、何度目かの行為の後につくしが言った言葉に苦笑したのを覚えてる。

〝類って…意外とエッチだよね…〝

性欲があまりないなどと言うつもりはないが、自分がこんなに抑えのきかない男だとは思ってもみなかった。
付き合うまでの何年間分が一気に外に出たんじゃないかと思う程、何度も何度も抱いたし、つくしにもそれなりのことを求めた。
こんな俺って嫌い?と聞けば恥ずかしそうにするものの、嫌いじゃないと言ってくれるから。

誰が来るかも分からない非常階段で、服の上からつくしの細い身体を撫でれば、徐々につくしの吐息も荒く変わっていく。
こんなところで押し倒せば背中が痛いかもしれないとそんなことぐらいしか、類の頭には思い浮かばない。

「はぁ…ん、る、い…ぁっ」
「したくて堪んない…いい?」
「誰、か…来たら…っ、はっ、ん」

つくしを膝の上に乗せてスカートの中から柔らかい太ももを上へ撫でれば、つくしの身体は期待に震え自然に類の首へ腕を回した。

「大丈夫…コレだけ脱げば挿れられるでしょ…ね?」

類はつくしのショーツに手を掛けると、片足だけを抜いて足首に引っ掛ける。
ベルトを外しズボンのジッパーを下ろし、すでにはち切れそうに勃ち上がった性器をスカートで隠すようにつくしを膝の上に乗せる。
少しだけ腰を上げたつくしの秘部を指で触れると、トロリと蜜が溢れあっという間に類の指をグッショリと濡らした。

「こら、こんなにしたらスカート汚れるよ?」
「だって…っ、も…類が…」

涙目で声には出さずに早く触ってと懇願するつくしは本当に素直じゃないけど、類の予想より遥かに身体は正直に類が好きだと気持ちいいと反応を示してくれた。

「訳わかんなくなると、口も素直になるのにね…1回イキたい?それとも俺のでイク?」
「類のがいいっ…」

言うが早く、まだ慣らしていないつくしの秘部に類はゆっくりと性器を埋めていった。
ヌメヌメとうねる秘部が、刺激を求めていた類の性器に絡み付いて飲み込んでいく。

「キツイ、ね…ヤバい…すぐイキそ…っ」
「あぁぁっ…ん…気持ち、い…」

類が腰を揺らすとつくしも類の動きに合わせるように、自分のイイところに当たるように腰を激しく上げ下ろしする。
舌を絡ませ合いながら、腰を打ち付ければグチュ、グチュと湿った音が響き更に2人の快感を後押しした。

非常階段のドアが開けられれば何をしているかなど一目瞭然の状態だが、今まで誰も2人でいるときはこのドアを開ける者はいなかった。
もしかしたら、可愛い声にドアの外で聞き耳立ててる奴はいるかもしれないなと、類はイキそうになるのを必死に堪えながらつくしの唇を塞いだ。



SPに調べさせたところ、つくしのバイト先が暫く改装工事に入るらしく、そこをメーンにバイトをしていたつくしにとっては多分大打撃だったのだろう。
一瞬顔を曇らせた原因はそれかと、類は対策を練る。
つくしが今も一家の大黒柱みたいな生活をしていることは英徳大学内でも有名で、今までも類がそれとなくバイトを紹介したりしていた。
彼女に使用人のようなことはさせたくはなかったが、金を渡して素直に受け取る女ならばそもそも類はこんなに苦労していない。
わざと物置部屋を作りそこの整理を頼んだり、邸中の協力の元使用人が怪我をしたと嘘を吐き包帯でグルグル巻きにし手伝いをお願いしたりと理由作りは大変だった。
次はどんな理由にしようかと考え、早速家に連絡を取る。

そしてシェフの1人がギックリ腰になったとか何とか理由を付けて、つくしに住み込みで働くことを何とか了承させた。

「も〜類はほんとにワガママなんだから…他にもご飯作ってくれる人いるでしょ?」

つくしの作った朝食を2人並んで食べながら、毎朝の日課となった類とつくしのやり取りに邸中が温かい空気に変わる。

「うちのシェフ元々2人で…俺だけのご飯じゃなく使用人全員分作ってたんだよ。1人じゃ大変でしょ?労動過多で倒れちゃうよ…だから、手伝ってあげて?ほんの2ヶ月ぐらいだしさ」
「え…そうなんだ…うん…ギックリ腰ってそんなにかかるんだね…大変。あたしに出来ることならするよ。ちょうど暇になるところだったから、ちょうど良かった」
「そう?助かるよ」

改装工事は2ヶ月の予定らしく、それに合わせてギックリ腰になってもらっただけなのだが、何も疑うことなくつくしはシェフの心配をしていた。


***


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I MissYou 1R

I Miss You 1
Rです
kanadekei様リクエスト メイドつくしちゃん
ゆゆゆ様リクエスト ◯◯もの(ネタバレなので最後に書きます)



こんなバイト絶対怪しいーーー

そう思ったのに、目先の利益に目が眩んだのは致し方ない。
だって、だって…
学校帰りの3時間、週4日、どこまでが家なのかも皆目見当も付かない敷地、ここに住むお坊っちゃまの家庭教師兼メイドをするだけで、月給30万円。
そんなチラシが家の郵便受けに入っていたのは昨日のこと。
何度も仕事をクビになる父親にまだまだ学費のかかる弟、一家の大黒柱のつくしには願っても無い好条件だった。
しかし、電話で詳細を聞こうとしても一度来てくれの一点張りで拉致があかない。
怪しいとは思いながらも、足を運んでしまったのだ。



「牧野つくし様ですね…では、一度こちらに着替えて頂けますか?」

通されたリビングで、面接が行われるのかと思えば手渡せれたのはメイド服。
黒のレースがスカートにあしらわれ、フリフリの白いエプロン、頭にもフリフリのカチューシャ。
一瞬キュンとしてしまったのは乙女心ならでは。
だって、一度ぐらいメイド服とか、着てみたいって思うじゃない?

「う…背中のチャックが上がらない〜」
「牧野様、お支度はいかがですか?」
「は、はいっ!」

着替え中に外から声を掛けられて、何とか根性で背中のチャックを上にあげた。

「では、部屋に案内します…あとは、類様に聞いて頂けますか?」

類くんって言うんだ〜あたしが家庭教師出来るぐらいだから、小学生?

そんな妄想をしながら使用人の後ろを付いて歩くと、家の外観とはだいぶ雰囲気の異なる洋式の真っ白い両扉の前に着いた。



「え…ちょっ…や、待って…」
「なんで?あんた俺のメイドなんでしょ?俺の言うこと聞きなよ…」

気が付けば、ベッドの上で小学生にはとても見えない身長180の男に組み敷かれていた。
しかも、同じ人間とは思えないほど綺麗な顔をした青年だった。
つくしは茶色い瞳にジッと見つめられ、吸い寄せられるようにウットリと魅入った。

「こ、こんなことする…メイドなんて…聞いてなかっ…はぁっ」

類の手がつくしの足を撫で、レースがあしらわれた靴下越しにも触れられるたびにゾクゾクした快感が足から伝わってくる。

「こ、こに来た人…みんなに…こんなことしてんのっ…ぁ」
「ああ、あのチラシ?あれ、あんたの家にしか入れてない」

類はクスッと怪しい笑みを浮かべると、つくしがどういうことと聞く間もなく唇を塞がれる。
背中に回った類の手がチャックを下ろし、露わになった素肌を摩った。
触れられた場所から熱が広がっていき、足の間がジワリと濡れていくのが自分でも分かる。

知らない人なのに、どうして…

レイプまがいのことをされている筈で、もっと叫んだり暴れたりしてもおかしくない。
でも、類の触れてくる手が微かに震えていて、壊れ物を扱うように優しい。
頭の中でこの人を拒絶したらダメだと、誰かが言う。

抗うことも出来ずに、黒のメイド服を着たまま下着だけを取り払われると足の間に類が顔を埋めた。

「やぁ…っ、ん…あぁっ…」

ピチャ、クチュ…

「クスッ…まだ、キスしかしてないのに…こんなに溢れてる。あんたの身体はしっかり覚えてるみたいだよ」

類に言われていることが分からずに、ただ凄まじい快感を受け入れ喘ぐ。
誰ともこんな恥ずかしいことしたことなどない…でも、身体がこの人の舌を、唇を覚えてる。
花芯を舌の先で焦らすように舐められ、類の長い指がトロトロと蜜を垂らす秘部に入っていく。

「んっ…ダメ…もっ…変に、なる…やぁ…っ!」

つくしが大きく身体を仰け反らせた瞬間類の指が増やされ、つくしの中を激しく搔き回す。
同時に溢れ出る愛液をすくい取るように類の舌が動くと、達したばかりの秘部が再び痙攣し類の指を奥へ飲み込もうとする。

「もう…欲しい?…って今のあんたじゃ分かんないか…」

類はつくしの足を抱えると、屹立した性器を押し当て腰をグッと進める。

「あぁぁっ…」

腰を進めるたびに、グチュっと耳を塞ぎたくなるような音がつくしの耳にも届くが、類の性器が中に入ってくる感覚に確かに喜びを感じている自分がいた。



「る、い…っ」

何度目かの絶頂につくしの意識が朦朧とする中、呼んだのは誰のこと?

あぁ、あたしここでバイトしてたね。
類はあたしの作ったご飯じゃないと食べないってワガママ言って、じゃあバイトに来てよ、そんな話からだっけ。
でも、メイド服まで用意することないじゃん。
恥ずかしいし…類、すぐそういうことするし…って言ってるそばから!

「俺のこと早く思い出してよ…牧野」

少し笑みを浮かべて幸せそうに眠るつくしの唇にキスを落とすと、類はつくしを腕の中に抱いて目を閉じた。

「類…」

夢の中なら、俺は君の中に居るのにね。


***

ゆゆゆ様〜ごめんなさい〜リクエストは類が記憶喪失になったら、だったのに!
間違えて書き始めたらこういうことになりました(笑)すみません…そのうち…また。

***


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ジャンル : 小説・文学

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オダワラアキ

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ひるなかの流星・花より男子・日々蝶々・君に届け・会長はメイド様の二次小説・創作置き場です。黒バス黄黒、青黒BLも書いております。
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