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短編 「イケない遊戯」 by aoi




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恋愛偏差値 1

恋愛偏差値 1



今まで生きてきた中で、こんな衝撃的な出来事は後にも先にもないだろう。

入社式を間近に控えた3月のことだった。
たまたま、友人と待ち合わせしていた人の多く行き交うホテルのロビーで、見も知らぬ男に突然唇を塞がれ、つくしが抵抗出来ないようガッチリと腕の中に抱え込まれた。

「んんんん〜っ!!!」

舌がつくしの唇の隙間から、歯列をなぞるように入ってくると、男の唾液を注ぎ込まれ開いた隙間から飲みきれない唾液がつくしの顎を伝い流れ落ちる。

「ん、っ…はぁっ…ん」

認めたくはないが口の中を動き回る男の舌に、抵抗していたつくしの身体から力が抜けていく。
唇を合わせた男がクスッと笑ったように思えて、つくしはカッと頬が熱くなる。

「んんっ〜!」

再び抵抗を試みるものの、男の肩をドンドンと叩こうとしても、抱き締める腕の力が強すぎて、ただ悶えているようにしか見えない。
しかも、目の前で目を閉じてつくしの唇を奪っている男は、芸能人に見間違える程いい男だった。
男性とは思えない長い睫毛、目を閉じていても分かる整った顔立ちに、キスされていることを一瞬忘れ目を奪われる。
どれぐらいの時間が過ぎたのか、チュッと音を立て唇が離されると、呆然と立ち竦むつくしに男が言った。

「ごめん…」



「先輩?お待たせしました…どうかされました?」

男が帰ってから、遅れること10分、待ち合わせをしていた桜子がホテルにやって来た。
ロビーのソファに座りもせず、エントランス付近で立ったままのつくしに、心配そうに声を掛けた。

「さ、桜子……」
「はい?」
「ものすっごいイケメンに…痴漢された…」
「………」

約束をしていたケーキバイキングに、運良く並ばずして入り、未だ足元が覚束ないながらもやっとのことで混乱する頭を整理しながら桜子に状況を説明する。

「で、キスされたと…そのイケメンに」
「う、うん…でも、その人ごめんって言ったんだよ…悪い人でもないのかもしれないけど…」
「イケメンだろうが、なんだろうが嫌がる女性にキスする行為は強制わいせつ罪にあたりますよ。謝ったからって許されるものでもないですし、先輩はお人好し過ぎますね。青山さんが聞いたら怒り心頭でしょうに」
「た、たいちゃんには言えない…かなぁ…」

桜子が綺麗な所作でケーキをフォークで一口分取り、青山さんと言ったあたりでフォークをつくしに向けた。
青山大聖、通称たいちゃんは大学の時から付き合っている、一応…つくしの恋人だ。
正義感が強く、つくしとは似た者同士で気が合い、友人から自然の流れで恋人になった。
桜子の仕草に行儀がいいのか悪いのか…とつくしが思っていると、またも桜子は大げさにため息を吐く。

「先輩は、もう少し危機感を持った方がいいです。この私を差し置いてミスコンの優勝者なんですから、イケメンにも狙われることも不思議じゃありません」
「今まで狙われたことなんてないよ…」
「そりゃあ、高校、大学と私が目を光らせてましたから。私のお眼鏡にかなったのは青山さんだけですわ。先輩が青山さんと付き合うことになった時、どれだけの数の男性が失恋したか知らぬは本人だけです」

口で桜子に敵うはずもなく、そんなの知らないよと、つくしの口からもため息が漏れた。

高校時代のつくしは男子からも女子からも慕われみんなを引っ張っていくリーダータイプだった。
髪型がショートボブだったこともあり、男子のサッカーに混ざったり、進んで力仕事をしたりと男勝りな部分もあったのだが、桜子のたっての希望で髪を切らずに伸ばし続けると、周囲の目が徐々に変わっていった。
けれど、男子から積極的なアプローチなど受けたことはない。
桜子は、目を光らせていたと言うが、自分にそこまでの魅力があるのかは、いまいち分からない。

黒く大きな瞳になんの手入れもしていないのに綺麗に整えられた眉が男性の目を惹きつけ、ふっくらと形の良い唇が笑うたびに薄く開かれ色香を振り撒く。
派手さのない清楚な顔立ちをしていると桜子はとうに見抜いていて、つくしを花開かせるため服のコーディネートやメイクを教え込んだ。
そんなつくしの美貌に周囲が気付いていくのも時間の問題だったのだ。

「その人とは、もう二度と会うこともないでしょうし…犬に噛まれたとでも思って忘れるしかありませんね」


***


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幸せの決断 番外編2R

幸せの決断 番外編2R
kanadekei様リクエスト
前の結婚生活にヤキモチ妬く類くん…じゃなくなってしまいましたけど、一応その後のお話を書きました♬



7年越しの恋、実らせるーーー

類とつくしが半年間の恋人期間を経て婚約すると、日本でも海外でも大きなニュースとして取り上げられた。
そして新聞や週刊誌の殆どが、好意的なものであることにつくしはホッと肩をなで下ろす。
中には、昔司と付き合っていたことや、つくしが一度離婚していることも書いているところもあったが、それはバッシングするような内容のものではなく概ね事実をなぞるような書き方であった。
それよりも、藤崎の不倫問題が公になることを一番懸念していたのだが、つくしの昔の結婚相手である藤崎については露ほども触れられていない。
何も言ってはいなかったが、きっと類がそうしてくれていたのだと思う。
つくしが類のマンションで同棲している間、つくしには見る権利があると言って類から藤崎についての調査報告書を手渡された。

実はそこには、相手の女性の妊娠は嘘だったこと、しかし藤崎はそれを知らず流産したことになっていると書かれているのだが、お人好しのつくしがこれを見て何を思うのかと類は考えていた。
しかし、もう終わったことだからとつくしは気にせず、結局は類の渡してくれた報告書を開くことなくシュレッダーにかけてしまった。
今となってはその方が良かったと思える。



婚約からひと月も経たない内に入籍を済ませ、つくしは人生において2度目で最後となる結婚式の主役となっていた。
無事に挙式披露宴も終わり、この後の内輪で行うパーティの為につくしもウェディングドレスから白のシンプルで動きやすいドレスへと着替えている。

「どういうことか説明してもらおうか」

披露宴の後に宿泊するために取っていたホテルのスイートルームで、7年ぶりに会ったF3にそう詰め寄られたのは致し方ないだろう。
しかしつくしが平謝りすると、みんな心配していたんだと言う3人につくしは涙を堪える。

「類…道明寺と少し話して来てもいい?」

つくしが類に耳打ちすると、類も頷く。
7年前のことを司に伝えたいのだということは類にも分かっていたが、少しばかり面白くないのは当たり前だろう。

「まぁ、仕方ないね…行っておいで」

つくしは司だけを手招きで呼ぶと司は嘆息しながらもつくしの後に続き別室に入る。
あろうことかそこは寝室で、相変わらずのつくしの鈍さに司は思わず類に同情したくなるほどだった。

「なんで、ドア開けっ放しなの?」
「おまえな…」

司が敢えて少しだけ開けておいたドアを閉めようとするつくしを睨み付けると、ズカズカと近寄り額をピンと指で弾いた。

「いた…っ!何よ!もう!久しぶりに会ったのに!」
「おまえがいつまで経っても変わらないからだろ!」

つくしとしては、7年前のことを司に謝りたかったという気持ちがあったはずなのに、話は全く違う方向に向かう。

「あんたも全然変わってない!その凶暴なとことか!」
「おま…っ、俺より怒らせちゃダメな奴分かってねぇな…。ま、おまえは昔から類の外見に騙されてたからな…王子様スマイルつって」
「騙されてないし、類は優しいもん」
「じゃあ、そこのドア閉めてみろよ?」
「何言ってんの?あんた」

つくしが理解不能と言った顔で、元々閉めるはずだったドアをパタンと閉めると、司がニヤリと笑みを浮かべる。

「3秒ってとこか…」

司の呟きと同時にバタンと大きな音を立てて開けられたドアから、王子様スマイルの消えた顔で類が佇む。

「つくし、結婚式当日に不倫したいの?」
「ほらな?」
「ほ、ほらなじゃないでしょっ!る、類ちがっ…」

ジリジリと近寄ってくる類の表情は、確かに司が怒鳴っている時よりも余程怖い。

「司…悪いけど、ちょっと出てってくれる?」

類の言葉に、司はフンと鼻を鳴らし部屋を出る前につくしに言った。

「俺はおまえと話すことは何もねぇし、そんな過去のことをグダグダ言ってたらイイ男が台無しだろ?ただ…幸せになってくれって思うだけだ。しかも、類と結婚しちまえば逃げることもねぇしな。あんまいじめるなよ、類?」

ハハッと楽しそうに笑い声を上げて、司がドアを閉めるとカチリと後ろ手に類が鍵を閉めた。
会えない7年という長い時間が司を大人にしたようで、笑った横顔には昔のような恋慕の情は見当たらなかった。
司の優しさに涙ぐみながらも、司が部屋を出た後もつくしは暫くドアを見つめ続けていた。

「あんまり鈍いのも、罪だから」
「何が…?」

類に視線を移すと何故か益々機嫌が低下中らしく、つくしとの距離を詰めてくる。

「つくしが司と2人っきりで、俺が何も思わないと思う?」

元々ベッド近くに立っていたつくしは、類に軽くトンと肩を押されたことでバランスを崩しベッドの上に倒れ込んだ。
まさか、こんなところでと冷や汗しか出ないつくしは、靴を脱ぎベッドに上がる類から逃れようと後ろへ下がる。

「しかも、式始まる前にここでしたよね…司に見せたかった?」

類の言葉につくしは乱れたシーツに視線を向け顔を赤らめた。
言われてみれば、2つあるうちの片方のベッドだけが乱れていて、全くそのことに気が回らなかった自分が恥ずかしい。

「そんなわけな……っん、ん…」

噛み付くように唇を塞がれながら、ドレス背面にあるジッパーが降ろされると肩からハラリとシルクの紐が落ちる。
類の手がドレスを捲りつくしの足を撫で、敏感な場所に触れる。

「やぁ…っ…あ、ん…」
「聞こえちゃうよ…いいの?」
「や、だ…」

つくしは涙目で首を振るが、類の指がショーツの上を爪で引っ掻くように行き来すると、自然と足を開き受け入れる態勢をする。

「浮気なんかする暇ないぐらい…毎日愛してあげるよ」
「そんなこと、しないっ…ん…」

唇を塞がれ舌を絡め合いながら、類の指は激しさを増す。
ショーツの隙間から入ってきた指が直にツンと尖った突起に触れると、身体が痙攣するように震え始め指を奥にチュプっと挿れられた瞬間つくしは達していた。

「んん…っ、んーーーーっ!」

達した筈なのに、類の指をキュウキュウと締め付けもっと奥へ飲み込もうと蠢めく。
早く欲しいと、声に出して言いたいのに言えずつくしは荒い息を吐き出しながらイヤイヤと首を振ることしか出来なかった。

「お、ねが…っ、類…」
「ダメだよ…つくしの可愛い声、聞こえちゃうでしょ?」
「我慢、する…からっ…」

類の指は未だに入ったままで、身体を揺らす少しの振動でも声が出てしまいそうになる。
だったら指を抜いてくれと思うが、類は楽しそうにたまに指を引き抜くと奥まで一気に入れる動作を繰り返す。
自身の足の間から響く湿った音が3人のいる部屋にまで聞こえてしまうのではと、つくしは必死に足を閉じようとするが、類の手で押さえられより指の動きが激しさを増していく。

「あぁっ!」
「ほら、我慢出来てない…どうする?」
「類…お願い…キス、して?」

つくしは類のドレスシャツにしがみ付きながら、潤んだ目で類を上目遣いに見つめる。
類はフロックコートのジャケットをベッドの下に落とし、タイを緩めてつくしの上に覆い被さった。
深く口付けながら、すでに熱り勃った性器をゆっくりと沈めていく。

「んんんっ!んーーー!」

つくしが強く類の肩口を掴むと、声を我慢していることで生理的な涙が頬を伝う。
すぐにでも動き出したい衝動に駆られるが、類はグッと堪えつくしの呼吸が落ち着くのを待った。

「ぁ、はぁ…声…出ちゃう…っ」
「聞かせるのも癪だな…でも、何してるのかはバレバレだと思うよ?」

類の胸に顔を埋めながら小さな声で言うつくしは、恥ずかしがりながらも類が動き出すのを待っている。

「だって…っ…」
「つくしが俺のこと煽るから、でしょ?」

類はつくしの口を塞ぎながら、ゆっくりと腰を奥深くに進める。
つくしは類の熱に翻弄され、声を我慢することも忘れいつの間にか類の背中にしがみ付き声を上げていた。



「良かったね、聞かれてなくて」
「……」

つくしの握り締めるメモ用紙にはF3からのメッセージが書いてあった。

〝お楽しみ中みたいだな。上のBARで飲んでくる〝

「〜〜〜〜〜っ!!」

次にどんな顔して会えばいいのよ…


***


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短編 「俺のペット」 by aoi




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un secret ~秘密~ 最終話 空色 ver.




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騙し騙され愛されて

騙し騙され愛されて

まるこ様リクエスト
同僚的、プロム…とあったので、こんな感じにしましたがお望みのものと違っていたらごめんなさい!



つくしの働くイベント会社では、年に一度社員総出のパーティーが開かれる。
その手の準備はお手の物である社員たちが企画準備し、今後のさらなる発展を願い意気軒昂とパーティーを盛り上げるべく進めていくのだ。
パーティーには、家族や友人などを呼ぶことが出来るため、営業部で働く社員たちはここぞとばかりに売り込みをかける。
イベント会社にとっては、顧客獲得における一年に一度のチャンスなのである。

「つくしちゃん、今度のパーティー誰連れて来る〜?」
「彼氏いるんだったよね?でも、つくしってば、写真もないし会わせることも出来ないしで、怪し過ぎる彼氏だけど?」
「う…だって仕方ないじゃん。写真嫌いな人だし…高校の時だって、多分プリクラという存在すら知らなかったと思うし」

つくしは、同僚にそう言い訳するが、実は何度となく会社に迎えに来たいという類を必死に止め、デートの時は会社から離れた場所でまずは周りを確認、サッと車に乗り込むという方法で今までばれずに済んでいた。
しかし、それを面白くないと思うのは恋人としては当たり前のことで、類は疚しい事でもあるのかとしょっちゅう拗ねている。

「プリクラ知らないのっ!?ってか、何人よ!その人!」
「益々見たい!!絶対写真撮ってきて!寝顔でも何でもいいからさ!約束!」

そしてつくしは追い込まれ、今日に至るのだが…。

「そのパーティー俺も行くから」
「絶対ダメ!類が来たら、あたしに言えば類との会社と繋がりが持てるかもって人たちがいっぱい来るかもしれないでしょ。会社でそんなこと言われても困るし…まだ、辞めたくないし」
「じゃあ、誰と行くつもり?」
「桜子と優紀と…」
「ふうん、そう」

しまったと思ってももう遅い。
こんなことなら写真の件を先にお願いしてから、パーティーのことを話すんだったとつくしは後悔する。
写真持って来なかったら、妄想彼氏って呼ぶよ!なんてとんだ脅しだ。
つくしとしては誰に何を言われようと気にしないタチだが、妄想なんかじゃない、類はカッコいいんだからと言いたい気持ちがないわけじゃない。
しかし、類の立場を考えれば、つくしが恋人だ何だと吹聴して回るわけにもいかず、意気消沈することもしばしばだ。
パーティーに一緒に行けば、同僚たちから言われた写真の件は有耶無耶になるかもしれないが……。

「あの、ね…類」
「なに?パーティー…一緒に行く気になった?」
「う…ん…でも…」

類のことを恋人だと紹介してもいいのかと、つくしは不安な目を向けた。

「大丈夫だよ…つくしが不安になることなんて1つもないから」



類が用意した品のいいカクテルドレスに身を包み、社員であるつくしは先に会場入りする。
ドレスアップした女性たちの仕事は当日においては特になく、思い思いに同僚たちと話に花を咲かせていた。

「つくしの彼氏、今日初だね!楽しみ〜!今時プリクラを知らない男性!」
「妄想彼氏じゃなかったんだね!つくし全然彼氏のこと話してくれないから、うちら意外に寂しかったんだからね〜。普通は、好きなら言いたくなるもんじゃん?」
「ごめん…ちょっと、特殊な人だから…」

つくしだって、本当は堂々と一緒に歩きたいし、外で手を繋いだりもしたい。
でも、もしその姿を写真に撮られたりしたら?
元々写真嫌いの類が更に写真を嫌がるのは、たまたま隣を歩いていた女性と写真を撮られ、根も葉もないことを週刊誌に書かれたりといった過去が何度もあったからではないかと思っていた。
だからデートは互いの家が多かったし、芸能人並みにコソコソ付き合っているように思う。

だから、今日はーーーー
大丈夫かな…類

「あ、招待客も入れるみたいだよ?つくしの彼も来てるかな?」

つくしが続々と会場に入って来る客たちに視線を向けると、一際大きい歓声のような悲鳴のような声が湧き上がる。
どうしてこうも、分かりやすいんだか…。

「来たみたい…迎えに行って来るね」

つくしが人混みの中を探そうと同僚たちから離れると、同僚の1人にグイッと腕を引っ張られた。

「ちょ、ちょっと待って!つくしちゃん、ほら!あの人たち!」
「F4じゃないっ!?凄い!凄い!」
「え…でも、何で?うちみたいな会社のパーティーにF4が来るの?」

類1人じゃないのっ!?

つくしは、迎えに行くと言ったもののその場から動くことも出来ずに固まる。
視線を向けていると、つくしの居場所にいち早く気付いた類が、つくしたちのいる方を指差した。

こ、こっち来ないで…

と思うが、もしこのまま逃げ出しでもすれば後で何を言われるか分かったもんじゃない。
つくしは、覚悟を決めて小さく手を振った。

「こっち来るよ…あの人たち…」
「てか、手振ってない!?…なに、誰の知り合い!?」

衆人環視の中、つくしが一歩前に出れば類も手を振り笑顔を見せる。
その笑顔にキャーキャーと手を取り、はしゃぐ同僚たち。

「牧野!」

「ま、牧野って…え、もしかして…」
「嘘でしょ…」

つくしと類に視線を向け、明らかに知り合いであろう2人を見比べる。
彼氏を連れて来ると言っていたつくしの言葉が、同僚たちの頭の中に木霊したのは言うまでもないだろう。

「類、みんなで来るって聞いてないんだけど…」
「俺も1人で来るつもりだったけど、司たちがお祝いしたいってさ」
「お祝い?なんの?」

つくしの誕生日でもなければ、類のでもない。
つくしが首を傾げていると、後ろから肩を叩かれる。

「ねぇねぇ、つくし…紹介して…どなた?」

先ほど、F4だと騒いでいなかっただろうかと若干冷たい視線を浴びせるが、同僚たちは物ともせずに受け止めつくしを視線で促した。

「え、と…こちらは…」
「牧野の婚約者で花沢物産役員でもある、花沢類。俺たちは牧野の親友ってとこ?」
「「「ええええっ!?」」」

つくしと類の横からヒョイと顔を出した総二郎がつくしの代わりに説明するが、つくしはその説明に目を丸くする。

「こ、婚約者って…」
「元彼氏の俺様が、応援してやってんだからさっさと結婚しちまえよ」
「道明寺…余計なこと言わないで!」
「なんだよ、本当のことだろ?」

誰よりもつくしが一番驚いている。
同僚たちは繰り広げられる会話にまさかと顔を見合わせて、ポカンと口が開いたままだ。

「ね…もう隠れなくていいでしょ?そもそもどうしてコソコソ付き合わなくちゃいけないの?俺、牧野とのこと秘密にしておいたわけじゃないよ?またあんたのことだから、グルグル余計なこと考えてたんだろうけど、牧野とならデートの写真撮られたって構わないし」
「でも…」

類は後継者なんだしと言葉が出かかるが、類の人差し指がつくしの唇を押さえる。

「俺と結婚してよ?ダメ?」

ダメじゃないと涙の浮かんだ顔でつくしが首を振り応えると、類は嬉しそうに言った。

「良かった。もう俺たちの婚約したってニュース流しといたから、明日あたり騒がれるかもね」

類はしてやったりといった顔で微笑むと、つくしを抱き寄せた。
そして、人目も憚らず抱き合っている写真が明日の週刊誌の一面を飾るのだった。


***


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潤の部屋⑲ 二次作家への質問 青空心愛編

こんばんは!

作家様への質問、トリは青空心愛様です。

午前0時8分の最終話では心愛ワールドをお楽しみいただけたと思います。

ではどうぞっ!


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リクエスト受付終了します!

たくさん、リクエストありがとうございました♬

こんなにいただけるとは思っておらず、どこまで書けるかも分からないですが書けるところまで頑張りたいと思います!
中かには長編でしか無理かな…というリクエストもあったので、それはそのうち…ということでごめんなさい!
まだ書けていないリクエストもたくさんありまして、私がいっぱいいっぱいなので、そろそろリクエスト受付終了させて頂きたいと思います!

新しいお話ですが、もう少し構想を練らせてください〜💦
2話までは書き終わってるのですが、ちょっとバタバタしておりまして💦
申し訳ありませんが、少しお待ちいただければと思います(^ω^)


オダワラアキ

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ペットと呼ばないで 38最終話

ペットと呼ばないで 38最終話


類は元々テレビを見るのが好きらしく、休みの日出掛ける用事がなければ2人でソファに座りながらテレビを見ることも多かった。
この日も朝からテレビは付けっぱなしになっていて、家事が終わりつくしも類の隣に腰掛けると、番組と番組の間に入るニュースでとある反社会勢力の団体が一斉摘発されたと報じられた。

「類…もしかしてこれ…」
「ん、そうだよ。やっと片がついた。それと、つくしの両親に結婚の承諾もらったから…あと、少しだけ厳しいことも言った。ごめんな…」
「ううん、分かってる…あたしのためだって。結婚式には会える、かな?」
「そうだね、きっと喜んでくれるよ」



ニュース速報で報じられる3日前ーーー

類はつくしに仕事が遅くなると連絡し、とあるアパートの前にいた。
あきらからミッション完了の連絡が入り、類はすぐに牧野家が今住んでいるアパートに向かったのだ。
進には新しい携帯をつくしと同様に渡してあったので、今日行くことを告げてある。
5分も経たずに息を切らせた進がバイトから帰って来ると、アパートの前で進は頭を深く下げた。

「花沢さん…本当に色々とありがとうございました…」
「いや、君にも話があったんだ…ご両親はいるよね?」
「はい…姉ちゃんの居所を知っている人が来るとしか話してませんが…あ、どうぞ…」

進は類をアパート2階の一部屋へ案内すると、ただいまと声を掛ける。
玄関先から全ての部屋を見渡せるような1DKの狭いアパートの奥の和室に緊張した面持ちで、つくしの両親が座っていた。

借金取りか何かだと思ってるんだろうな、と思いはしたがそもそもこの人たちに同情の余地はないと類は考えていた。

長身の類が部屋に足を踏み入れると、狭い和室はますます圧迫感を増してより窮屈だ。
安っぽい卓袱台を囲み気まずそうに類へ視線を向ける父親と、今すぐ娘の安否を知りたい母親といったところか。

「父さん、母さん…こちらは花沢類さん。今、姉ちゃんと一緒に暮らしてる」

進が紹介すると、怯えたように類を見つめていた母親が口を開きかけるが、俯きまた口を噤んだ。
きっと借金取りからの酷い取り立てがあり、こうして黙って嫌がらせや脅しにも耐えていたのだろう。

「初めまして、花沢と申します…今つくしさんと一緒に暮らしていますが、別に借金の取り立てに来たわけではありません」

類の言葉に母親がパッと顔を上げ、言葉にはならない口の動きで〝つくしは〝と言ったのが伝わった。
類はつくしに起こった出来事全てを包み隠さず伝えると、両親は卓袱台に突っ伏して泣き崩れる。
進もつくしからハッキリと事情を聞いたわけではなかったから、予想はしていたもののやはり怒りや遣る瀬無さのようなものはあったのだろう、ギュッと拳を握ったまま俯いていた。

「つくしは…本当に頑張り屋で…あの子の行方が分からないってなった時も、心配でしたけど…もしかしたらこんな親のことが嫌になって、見限って出て行ったのかもしれないとすら思いました。それぐらい、私たちは、子どもたちに頼りきりの生活をしていたんです…ご迷惑を掛けて申し訳ございません…」
「それは知っています。一緒に暮らしていれば、彼女がどれほど努力家で家族思いなのか…だからこそ厳しい言い方かもしれませんが、俺はあなたたちが許せない。今日は彼女と結婚の意思があることを伝えに参りました…でも、あなたたちがこのままの生活を続けるようであれば、結婚式に呼ぶことは出来ませんし、彼女と会うこともなりません…意味が分かりますか?」

母親は畳に頭を擦り付けるように類に頭を下げるが、類もここで甘い顔は出来なかった。
進にも家に行くとは伝えたが、詳細は何も伝えていないためハラハラと動向を見守っている。
気の弱そうな父親も顔を上げ母親と類をキョドキョドとしながら見ているが、口を挟もうとはしない。

「借金の原因はお父さんのギャンブル…ですね。金をどこに置いておいても探しては勝手に持って行ってしまうお父さんに、お母さんもパートを辞めざるを得なくなってしまった…ってところですか?」

母親は父親へと視線を向けるが、痛いところを突かれたというような顔で父親は肩を落としている。

「どうして、それを…?」
「色々と調べさせてもらいました。そしてその借金を返すために、つくしさんと進くんが必死に働いていたことも…つくしさんは高校を辞め、進くんはせっかく決まった就職先を辞めざるを得なくなったことも」
「…!!進っ…あんた…」

進が仕事を辞めたことを知らなかったのか、母親が目を見開いて進を見つめる。
両親を傷つけまいと未だに話せずにいたのだろう、つくしも進も実の親だからと優し過ぎるのだ。

「私ったら、何をしてるんでしょうね…親なのに…子どもたちに苦労ばかりかけて」

母親は目に涙を浮かべながらも着ていたエプロンのポケットから折り畳んだ紙を取り出すと、父親の前に置きポツポツと話す。

「つくしと進の幸せのために…もしあなたが定職に就かずにまたギャンブルを始めるようなことがあれば、その時は…離婚しましょう」

つくしの強さは母親似なのだろう。
こうと決めた意思の強い瞳はつくしにも進にもよく似ている。
何も言えず呆然と離婚届を見ている父親を他所に、母親は類の目を見つめて言った。

「花沢さん…うちの娘とは以前からのお付き合いですか?親として恥ずかしいのですが、あの子から恋人がいるなんて話全く聞いたことがなかったので」

マンションの前に座り込むつくしを助けたという類の言い方が悪かったのか、つくしが恋人である類に助けを求めたと思われているようだ。
まあ、それならそれでいいかと類は曖昧に頷いた。

「まあ、そんなところです。ところで、進くんのことなんですが…」
「え…?」

突然話を振られた進が類を見ると、類はビジネスバックの中から書類を取り出して進の前に置いた。

「うちの本社で働く気はある?必死で勉強しないと付いていけないことが多いとは思うけど、つくしは俺の仕事をいつか手伝いたいと言って今必死に勉強してるよ。一日中、ね。君もやる気があるなら、将来の弟にためにそれぐらいのことはさせて欲しい」
「花沢さん…」

進が目の前に置かれた書類に目を通すと、雇用契約書や就業規則だった。
高卒の進にはあり得ないほど高待遇の給与が書かれていて、進の視線は雇用契約書と類の顔を何度も行ったり来たりしている。

「あ、あの…今更なんですけど…花沢さんって、もしかして…」

雇用契約書にしっかりと花沢物産と書いてあるだろうに、未だ信じ難いのか進が冷や汗を拭う。

「うちの会社、だよ。今は父が社長をしてる。俺が継ぐのは10年ぐらいは先かな」

進はやっぱりと、持っていた雇用契約書を落とした。
母親も項垂れていた父親ですら驚きの余り、ポカンと口を開けたまま固まっている。
類が経済誌に顔を出している…と聞いた時にはつくしとの再会で聞き流していたが、あんな大企業の後継者ならば確かに経済誌に顔ぐらい出す有名人だろうと、今更つくしと結婚したいという類の立場に驚きを隠せない。

「俺は…未熟ですし力不足だと思いますが…頑張ってみてもいいですか?」

進が意思の強い瞳で類をジッと見つめて言うと、類も強く頷いた。
そして進だけに、牧野家の全ての借金が清算済みだと話しアパートを後にする。



「そっか…パパ頑張って働いてくれるといいな…進のこともありがとう…」

2人でベッドのようなサイズのソファにゴロゴロしながら類の話を聞くうちに、つくしはウトウトとし始める。
類に手を取られたのもどこか夢見心地に感じていた。

「つくし…寝る前に、これ見て」
「ん…な、に…」

薄っすらと閉じていた目を開けて、つくしが類に持ち上げられた左手を見ると、さっきまではなかった指輪がはめられていた。

「これ…」
「全部片が付いたら、結婚しようって言ってあったよね。籍入れるまではこれしてて。結婚指輪はあとで買いに行こう」

眠気も覚めるほど大きなダイヤモンドの付いた指輪につくしが手の指をジッと見つめる。

「お、お、落としたらどうしよう…」
「うん?そしたらまた買ってあげるよ、いくらでも。俺と、結婚してくれる?」

ソファの上でつくしに覆い被さりながら、類はつくしの額にキスを落とす。

「落とさないように…気を付ける…ありがと、類。よろしくお願いします…」

涙目で類を見上げると、類はつくしの目尻や鼻にチュ、チュと口付けた。

「じゃあ、これからうちのペットを可愛がろうかな…」

類はつくしを抱きかかえたまま寝室のドアを開けるが、つくしは相変わらずのペット扱いに口を尖らせて類を睨む。

「もう…ペットって言わないで」
「奥さんだもんね…これからは」

ベッドの上に、そっと寝かせると指を絡ませつくしの唇を塞いだ。


fin


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