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後天性女体化になった黒子っちの話R

タイトル通り、後天性女体化黒子っちの話です。
ストーリー展開としては女R→男となります。


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後天性女体化になった黒子っちの話



 自分の身体のはずなのに、そうでないような違和感がある。
「ん……」
 いつもよりも身体が軽いのに、何故か力が入らない。腕を動かせば柔らかい何かに触れて、黒子は薄っすらと目を開けた。
 見慣れた天井に、壁──グルリと周りを見回すと、黒子の目は驚愕に見開かれた。
「はっ?」
 自分の部屋のはずだ。黒子がうんと小さい頃に建てられた一戸建て住宅の子ども部屋は、薄い水色の壁紙だ。置いてある家具は本棚と勉強机、それに制服や部活用鞄をかけるためのラックがある。
 家具の配置におかしな点はない。だが、どうしてもこの部屋に置いてあるに相応しくないモノがあるのだ。
「なんで……ウチのセーラー服が?」
 この場合のウチ、とは誠凛高校の女子生徒が着る制服を指している。自分の学校の女子生徒の制服であることに間違いはないが、それがどうして黒子の部屋にあるのかということだ。
 まだ覚醒しきれない頭を緩く振って、ベッドから降りようと足を伸ばす。アレとその他の違和感に気付いたのはこの時だ。
 自分の身体の形態ぐらいは、何となく覚えているものだろう。一キロ、二キロ程度の変動では、気付かない場合もあるかもしれないが、そのレベルではない。明らかに、自分にあるはずのないモノがあって、黒子の手は自然に胸元に引き寄せられるように触れていた。
 ふにっと柔らかい感触。そして触れた自分自身にも感覚はある。
「どうしましょう……これは、夢かもしれませんね」
 まったくもってリアル過ぎる夢。あり得ないとわかっていながらも、夢ならばと少しウキウキしてしまうのだから、自分の神経の図太さは相当なものだ。
「さすがに……コレを着るのは、恥ずかしいですけど」
 当たり前だがブレザー、学ランを着た覚えは十分にあるが、セーラー服を着たことはない。
 リボンの結び方ひとつ取ってもわからずに、自分から目を逸らしながらやっとのことで着替えを終える。
 姿見の前で全身をチェックすれば、どこからどう見ても女子生徒にしか見えないショートヘアーの細っそりとした自分がいた。
 階下に降りれば見慣れた両親の姿にホッとする。〝あなたは本当に不器用ね〟と告げた母にリボンを直された、ということはいつもとそう大差はないらしい。

「まさか、こんな夢を見るとは」
 黒子はポツリと呟く。そうか、一番初めの違和感はコレかと今更ながらに気付く。
 そう、まるで小学生の頃に戻ったかのように、いつもよりも遥かに軽く高い声が自分の口から発せられていたのだ。



「男でも女でも、あんまり変わらないものなんですね」
 元が同じだからだろうか、と疑問を持ちながら黒子の前に座る火神の背中を見つめる。部屋に部活用のスポーツバッグが置いていなかったため、どうやらこの夢の世界では、黒子はバスケ部に入っていないらしい。というより、誠凛高校に女子バスケットボール部はなかった。
 しかし、都合のいいもので黒子の影の薄さは健在だ。どうやら前の席の火神にだけは、存在を認識されているものの、他の生徒に気にされることはなかった。
「黒子、今日もバスケ部見にくるか?」
 自席で昼食に買ったサンドウィッチを食べながら本を読んでいると、火神が振り返り大きなパンを頬張ったまま黒子へと話しかける。
 どうしようかと逡巡するものの、とりあえずいつもと同じような生活をしようと頷いた。
「で、やってもいいと思ったんなら、マネージャー頼む。お前ほどバスケに詳しくて、マネージャー業もできる女なんて他にいねえんだよ」
 ああ、火神がやたらと話しかけてくるのは、こういうことかと納得する。
「ちょっと、考えさせてください」
 返答を濁してやり過ごすと、ポケットの中で携帯が震えた。メール通知が入り、差出人を見れば〝黄瀬涼太〟の文字。よく知った人物の名前に安心する。
 何とは無しに本文を読んで、黒子の目は一瞬にして夢から覚めたかのように驚きを露わにしていた。
「どうして……黄瀬くん……」
 いつものように、他愛ない内容だろうと思っていた。
 なのに、小説や漫画の中にしか起こり得ないことが起こっている。
〝黒子っちが、女の子とか何の冗談スか? 時間があったら、近くの公園で待ってるから来て欲しい〟



 学校の鞄を持ち、火神にやはり今日はいけない旨を伝えると、黒子はそろっと影の薄さを利用し校門を出る。
 近くの公園というと、誠凛近くのストバスコートのある公園だろうと急いで向かった。
 息が切れるのも構わずに必死で走って行くと、ベンチの背もたれに身体を預けたグレーの制服姿の黄瀬が、雲一つない空を見上げていた。
「黄瀬くん」
 声をかけると、煩わしそうな視線が下に移る。何度か目を瞬かせて、黒子の姿を見つめ、声の主を探すように辺りを見回した。
 黒子はもう一度、黄瀬と目が合った状態のまま名前を読んだ。
「く、ろこっち……?」
 信じられないモノでも見るかのように、黄瀬の目は驚嘆に見開かれ、わかりやすく動揺を示した。
「はっ? 何これ……コスプレ? ってか、声も違うし……やっぱ俺夢見てるんスか?」
 先程声をかけた時には黒子の声だと認識されなかったらしい。考えてみれば、告白前の女子に向けるような億劫そうな視線で黒子を見つめていた。黒子だとは思わなかったのだろう。
 と、いうことはだ。
「黄瀬くん、ボクが男だって知ってるってことですか?」
「え、知ってるも何も……え、本当にあんた黒子っち? 従姉妹とか、親戚とかじゃなくて……? だって、女の子じゃん」
「はい、一応キミにその変なあだ名を付けられた黒子っちです。でも、これはボクだけの夢だとばかり思っていたのですが、どうやらパラレルワールドとか、そういうことでしょうか。そうでなかったら、ボクたち二人が同時に夢を見ていることになりますが……」
「その辛辣さ……俺の知ってる黒子っちに間違いないっスわ。で、パラレルワールドってなに?」
 まだ、疑い半分といった眼差しであったが、黄瀬はポンポンとベンチの隣を手で叩く。どうやらここに座れということらしい。黒子は自分自身も一度落ち着こうと、黄瀬の隣に座り一つ息を吐いた。
「元々のボクたちがいた世界とは違う世界に来てしまった、ということです。小説とかだとよくある設定なんですけどね。この世はいくつもの並行世界で出来ていて、ボクらはその中の一つのページにいるに過ぎないんですよ」
「じゃあ、こっちの世界の黒子っちは女の子だったってこと? 俺たちの元々いた世界の黒子っちと、こっちの黒子っちが入れ替わった? じゃあ俺も?」
「それはわかりませんけど、意識だけが入れ替わったのかもしれませんね。ボクが目が覚めた時には部屋にはボク一人でしたから、こっちの世界のボクはどこか別の世界に飛ばされた、ということになりますよね。ところで、黄瀬くんはどうして、ボクが女だって知ったんですか?」
 黄瀬からのメールで公園に来たが、そもそもどうやって黄瀬は黒子が女であると知ったのかと疑問が残る。黄瀬はああと、頷くと大したことでもないように告げる。
「別にいつもみたいに、黒子っち自慢してたんスけど……そしたら、朝練の時笠松先輩が〝女子相手に無理強いはすんなよ〟って変なこと言うから、おかしいなって」
「それだけで、あのメールに繋がりますか? キミのメールは確信的でしたけど」
「黒子っちの写メ携帯のフォルダから探したんス……そしたら、俺の知ってる黒子っちがいなかった……黒子っちにそっくりな女の子はいっぱいいたけど」
「ボク、ですか?」
 正確には、女子である黒子テツヤが黄瀬のデータに残っていたということだ。
「どうやったら、元の世界に戻れるんスかねぇ」
 お手上げだとでも言うように、黄瀬はベンチの上で両手を伸ばす。黒子も黄瀬に倣って、共に空を見上げながら考えていた。
 もしかしたら、これは神様がくれたチャンスなのかもしれないと。
「どうやったら、なんて考えてもわかりませんよ。もしかしたら寝て起きたら戻ってるかもしれませんし、今この瞬間にも戻るかもしれない。だったら……」
 口の中がカラカラに乾いていく。ドクンドクンと心臓が高い音を立て、震えそうになる口元に力を入れる。
「黄瀬くん、お願いがあるんです」
「お願い?」
 空を見ていた黄瀬が、黒子へと視線を戻す。もうすっかり、違和感なく女である黒子テツヤを受け入れているように思える。
「して、みたくないですか?」
「何を?」
 こういったことには慣れているだろうに、心底わからないと首を傾げる黄瀬に、黒子は意を決して告げる。
「意外と鈍いですね……だから、ボク……エッチしてみたいです」
 モデルもしている美丈夫の愕然とした顔など、そうそう拝めるものでもない。驚愕に目を瞬かせて黒子をジッと見つめる瞳は確実に言葉の真意を問い質そうとしている。
 しかし、ハッと何かに気付いたように顔を赤らめ、黄瀬は狼狽を見せた。
「な、んてこと言うんスかっ! 女の子はそんなふしだらなこと言っちゃいけません!」
 黒子を女として扱えばいいのか、男と扱えばいいのか判断がつかないのだろう。泣きそうになりながら瞳を潤ませて、そんなことを言うなと懇願する黄瀬は何だか可愛くて面白い。
「だってボク中身男ですもん」
 悪戯っぽく目元を細ませて黄瀬を見つめれば、言葉に詰まりながら脱力する現役イケメンモデルとは思えない姿があった。
「そうでした……」
「こんな機会ないじゃないですか? で、ここにはすべての事情を知ってる黄瀬くんしかいない。そして、都合のいいことに黄瀬くんは手慣れてると聞きました! 誰かも知らない人にレイプされるのは御免ですけど、ぶっちゃけ黄瀬くんなら嫌悪感もありません。さっ、ドンと来い」
「変なところで男らしさ出さなくていいからっ!」
「自分で言うのも何なんですけど、ボク……結構可愛くないですか?」
 自分の顔は男である時とそう変わっていないように思えるが、鏡を見れば到底男には見えない。
 しかも、世の中の男の殆どが嫌いではないだろう、地味ではあるが純真無垢な印象を抱かせる外見だ。なんて、自分で言うのもなんだが、まあそこそこ可愛いだろうとは思う。
「超、可愛いっス……で、でも……っ」
「何ですか……男らしくないですね。じゃあ青峰くんあたりにでも頼んでみましょうか。でも、きっと彼童貞ですよね……痛いのはやだなぁ」
「すんません……」
 ポツリポツリと呟いていると、黄瀬がちょっと待ってと口を挟む。そもそも青峰に頼む気なんて、はなからない。黄瀬でなくては意味がないのだ。
「はい?」
「俺も童貞っス……」
「そうなんですか? 意外です」
 黄瀬の言葉で心が喜びに満ちていく。ふふっとつい笑みが浮かんでしまったけれど、黄瀬もバカにされているとは感じていないようだ。
「でも、他の男に負けるのは、なんか嫌。だから、ちゃんと優しくするし、避妊も気をつけます」
「つまり?」
「し、したい……っス」
「よろしくお願いします」



 身体を重ねるにはおあつらえ向きの黄瀬のマンションは、高校入学時に神奈川に借りたそこそこの広さのある1LDKだ。そういう設定は、元の世界と変わらないらしい。
 賃貸だけあって壁はそう厚くはないが、単身者が多く日中はあまり人がいない。
 あと二時間もすれば西日が落ちて部屋は薄暗くなるだろう。
 黒子はシャワーから出ると、バスタオルだけを身体に巻いて寝室へと入る。挙動不審に風呂に向かう黄瀬を見送って、部屋のカーテンを閉めていく。
 暗くなった室内には、黄瀬の匂いが充満している。ベッドに腰を下ろし、枕に顔を埋めればいつも黄瀬が使っているシャンプーの香りが鼻を掠めた。
 なんだか急に、これからすることがまざまざと想像できて、とてつもない羞恥に襲われる。
 厚手の羽布団をギュッと手繰り寄せ、黒子は黄瀬の匂いのする布団を胸に抱いた。
「ほんと、可愛過ぎるんで……そういうことしないで」
 寝室のドアが開けられ、部屋着のスエットの下だけを履き、頬を赤らめた黄瀬に告げられる。
 中学の頃から、黄瀬の裸など見慣れたものであるが、高校に入りますます大人の男の身体つきになってきたように思う。
 幼さはすっかりとなくなり、引き締まった身体に長い足。バスケ選手としても、モデルとしても彼を求める人はたくさんいるはずだ。もちろん、そんな彼を女性が放っておくはずがない。
 ギシッとベッドが黄瀬の体重に音を立てる。自分から言い出したことなのに、早く終わりにして欲しいだなんて思ってしまうのは、黄瀬の濡れた髪や身体が、男の色気を醸し出していて怖くなってしまったからだ。
 知ってしまったら戻れないのが、とてつもなく怖い。
「タオル、取っていい?」
 身体に巻いたタオルが外される。今は女性の身体だけれど、自分は貧相なんじゃないか、胸とかもっとあったらよかったのになんて考えが、次から次へと浮かんでは不安に苛まれていく。
 これだけ暗ければ、見えないだろうと思っていたのに、ベッドサイドにあるランプの明かりを付けられて、オレンジ色の光が黒子の白い肌を照らした。
「電気、付けるんですか?」
 思わず胸元を隠しながら告げれば、普段の明るめな声色は鳴りを潜め、黄瀬の欲情し艶気を含んだ低い声が室内に響く。
「全部、見たいから」
 覚悟を決めて手を伸ばす。黄瀬が黒子に乗り上げ、しっとりと濡れた手がすっぽりと包み込むように胸元に触れた。同時に唇が降りてきて、考える間もなく塞がれる。
「ふ、っ……ん」
 キュッと柔らかな乳房を持ち上げるように黄瀬の手が動く。指が乳頭に触れるたびに、重なった唇の隙間から自分のものとは思えない艶かしい声が漏れた。
 口腔内に入った舌は、縦横無尽に動き黒子の舌を絡め取る。チュッと唾液を吸い込むように強く舌を吸われて、黒子は喉を鳴らした。
「はっ……ぁ、ひぁ」
 黄瀬の指が乳頭を掴み、捏ねくり回す。緩急を付けて弄られれば、赤く色付く実はあっという間に敏感に立ち上がった。
 チュッと軽い水音を立てて離された唇が、首筋を通る。チリっとした痛みを感じて黄瀬を見れば、欲情に濡れた男の瞳があった。
 赤くなった乳首はすっかりと固くなり、触れられていない反対側が酷く寂しい。荒い息を吐き出しながら、チラリと自らの胸元に視線を向ける。
「ああ、こっちも寂しいんスね」
 ペロリと赤い舌を覗かせた黄瀬に、まだ柔らかな乳頭をザラリとした舌で舐められる。
「ひゃぁ……っ」
 同時に指でも攻められ、ジンジンと身体を走る快感に黒子は身を捩った。無意識に太ももを擦り合わせていると、黄瀬の手が膝から太ももを撫でるように這い上がる。
「腰、揺れてる……もう欲しくなっちゃった?」
 足の付け根を何度も行き来する手は、肝心な場所へは触れない。わざと焦らしているのがわかっても、どうすればもっと深い快感を得られるのか黒子にはわからなかった。
「黄瀬くん……も、っと、気持ちよくして?」
「あんま煽んないでよ、マジで」
 ハッと荒く呼気が吐き出され、余裕のない表情を見せた黄瀬に唇を塞がれる。太ももを這っていた手が、足の間に入り込み淡い茂みの奥を探った。
「あぁっ」
 クチュリと湿った音を立て、黄瀬の指が体内に入り込む。傷を付けないようにと浅い場所が何度も擦られ、愛液を手に纏わりつかせ奥へと進んでいく。
 指が出し入れされるたびに、卑猥な音が耳につく。恥ずかしさを感じる余裕もなく、黒子の口から嬌声があがった。
「やぁ、っ……ふ、ん……それ、気持ちい……」
「すっげ、濡れてるもんね。奥がいい?」
「ん、あぁっ……あ、あっ……お、くっ……いいからぁ」
「ココ、ね」
 指が増やされたのがわかる。圧迫感が増し、中が広がっていく。徐々に広げられながら奥を弄る指に、黒子はただただ翻弄されていた。
 グルリと内壁がかき混ぜられる。グチュっと秘部から愛液が溢れ出し、足の間を伝う感覚があり、シーツが濡れていく。
「あっ、はぁ……き、せく……ダ、メ、シーツ汚れちゃ……んんっ」
「んなの、洗えばいいだけっスよ。ほら、もっと感じていいから」
「やらぁっ……あっ、ふぅ……変に、なっちゃう、からっ」
 ビクビクと腰を震わせて快感を享受しながら、どこか深い場所に落ちていってしまいそうな感覚に陥る。ビリビリと身体の末端まで愉悦の波が押し寄せて、痙攣するように震えが止まらない。
 指を中に入れたまま、黄瀬の身体が起こされる。人肌が離れていくのが寂しくて手を伸ばすが、大丈夫だからと軽いキスが落とされた。
 膝を折り曲げて開かされる。黄瀬に秘部を晒すような体勢に快楽に飲まれていた黒子の意識が戻った。きっとグッショリと濡れているであろう、恥部を見られるなんて。
「やっ……で、す」
「俺は、見たい……全部」
 足を閉じようとするも、黄瀬の手に強く押さえられ叶わない。吐息がかかるほどに顔を寄せられて、羞恥が激しく込み上げる。
 中を弄る指の動きは止まらず、クチュクチュと溢れる愛液もまた黄瀬の指を濡らし続ける。ヌルッと生温く濡れた何かに敏感な場所を探られて、黒子は目を瞬かせた。
「あ、なっ……に、黄瀬くんっ……」
 ザラリと濡れた舌が、秘部の割れ目にある。視界に入る淫猥な光景が、ゾクゾクと快感となり背筋を駆け抜けた。
「あぁっ……そ、れやぁっ」
「気持ちいい?」
 黄瀬の息がかかり、ジュッと愛液が漏れ出る。居た堪れなさに、黒子は目を瞑り快感が過ぎるのを待った。
 黒子を追い上げるかのように、指の動きは早まり、濡れた舌がピンと尖る陰核を辿る。見つけたと言わんばかりに、チロチロと舌先で愛撫されると、時間の感覚が麻痺するかのように一面真っ白い世界が広がり、深い愉悦の中へと落ちていった。
「あぁぁ──っ!」
 トロッと秘部から濃い愛液が流れ出る。ビクビクと大きく背筋を仰け反らした黒子の視界に、黄瀬の満足げな笑みが映る。
 ハッハッと短く息を吐き出しながら、未だ快楽の海から抜け出せないまま漂っていると、ピッと何かが破れる音が聞こえ、黄瀬の昂りが濡れてヒクつく秘部へと押し当てられていた。
「そのまま、ね」
 グッと腰が進みズブッと太い陰茎が内部を抉るように入ってくるが、覚悟していた痛みはやって来ない。それどころか、奥へ奥へと誘うように、中を擦られる感覚に、黒子は身を震わせた。
「あ、あっ……」
「ヤッバ、気持ち過ぎ……っ」
 黄瀬の重みが再び黒子にかかる。汗ばみ濡れた肌が心地いい。圧迫感はあるがそれ以上に、黄瀬と繋がれた充足感に涙が溢れそうだ。
「黄瀬、くん……」
「ん……?」
「いっぱい、して?」
 グンと中で性器が膨れ上がる。チッと短く舌打ちした黄瀬に、濡れた性器を引き抜かれ今度は一気に深くまで挿し込まれた。
「いぁぁっ……や、ふか、いっ」
「っ、無理……さっき言ったっしょ。俺のこと煽んないでって」
 ズプズプッと秘部が擦られ、黒子の意識は再び真っ白い世界を漂い始める。
 ポタリと黄瀬の顎から汗が流れ落ち、黒子の頬を濡らした。それすらも愛おしく、黒子は黄瀬の背中に縋り付きながら、汗に濡れた首元に吸い付いた。チュッチュッと何度も唇を寄せていると、黄瀬の肌に内出血の痕が残る。
 お返しとばかりにうなじに吸い付かれ、ピリッとした痛みが走った。
「あっ、はぁ……も、また、イッちゃ、う……っ、から」
「ん、俺も……っ」
 背筋から頭部まで貫かれるような快感に、黒子の身体はビクンと大きく震えた。同時に、黄瀬の動きが緩やかになり、彼もまた達したのだと知る。
 ゆるゆると意識が暗闇に飲み込まれ、視界が滲む。
 これはやはり夢だったのかと、残念に思いながら黒子の瞳は閉じられていった。



 長い夢を見ていたようだ。気怠い身体は寝過ぎた時のように重く、まぶたを開こうとしても、一向に持ち上がらない。
 ベッドの上で身動ぐと、フッと誰かの息遣いが聞こえ黒子の額に生温かい何かが押し付けられた。
 チュッと軽い音を立て離れていった人肌に覚えがある。どころか、よく知った匂いに包まれている自分は、元の世界に戻れたわけではないのかもしれない。
 夢から覚めたら元の世界に戻る、なんてそんな簡単な話ではなかったか、と些か残念なようなそうでないような気持ちで、黒子は薄っすらと目を開けていった。
「おはよ……黒子っち」
 部屋の中は日が落ちているせいか灰色の闇に包まれていて、その声の持ち主はわかりきっているのに、いつもの綺麗な顔が見えないことが寂しい。
 黒子は掠れた声でおはようございますと返すと、黄瀬の頬を両手で包んだ。
「やっぱ、夢じゃなかったんスね……ホッとした」
 黄瀬の言葉と共に徐々に目が慣れてきて、見覚えのある自分の手に首を傾げる。
 見覚えがあるのに、何かがおかしい。あれ、と布団を捲り中を覗き込めば、見慣れたぺったんこの胸元。
 カチリとランプのスイッチが入れられてよくよく見れば、赤く咲き乱れた花がいくつも胸元や腹部に散らばっている。裸のままの黄瀬の首筋にも覚えのある、赤い痕。
「え……?」
「俺もビックリしたっスよ。女の子の黒子っち抱いてる夢見てたって思ってたら、本物の黒子っちが目の前で寝てるんスもん。元の世界に戻れたってことっスよね? っていうか、黒子っちもしかして覚えてない、とか言わないよね」
「覚えて、ます……ちゃんと」
「そ、よかった」
 黄瀬の腕に引き寄せられて、唇が重なる。黒子の目は驚きに瞬き、向こうの世界と同じように熱を持った眼差しに、面映さと心が踊るほどの嬉しさが混在し、期待に胸が膨らんだ。
「今のボク、男、ですよ?」
「ん……? いや、俺は黒子っちなら、男でも女でもどっちでもいいっス。ずっと片想いしてたんスよ? だから、こういうきっかけをくれた神様に感謝しないとなって、思っただけ。それに……何となく黒子っちの気持ちもわかっちゃったし」
 そんなの、自分の方がと。黄瀬の胸にコツンと額を押し当てる。
「バレバレ、ですよね……正直、あんな淫乱みたいなセリフ吐くのは一度で十分です」
「淫乱みたいなセリフって? ああ、ボク、エッチしてみたいです?」
「覚えてなくていいですっ! 忘れろっ!」
 真っ赤に染まった顔を上げて、照れくささから黄瀬の腹を殴れば本気で痛みを感じたのか、黄瀬が咳き込む。
「グッ……ゲホ、でも……俺は、また聞きたい。ダメ?」
「気が向いたら、です。でも……もしかしたら願望だったのかもしれません」
 そう、あちらの世界で目覚め、女性の身体になった自分を見て思ったことは一つ。現実では無理だから、夢を見させてくれたのかもしれないと。
「願望?」
「別に女の子になりたいって思ったわけじゃないんです。でも、もしも女性だったら、キミはボクのことを抱いてくれるかな、好きになってくれるかなって考えていたのは事実で、そんなボクの願いを叶えてくれたのかなと」
「俺に、抱かれたかった?」
「ふふ、そうですね。抱かれたかったです」
 同じ男同士なのに、どうしてか自分が黄瀬を……という想像はつかなかった。中学の頃から、いつも抱き着かれていたりしていたからだろうか、黄瀬に抱き締められる想像しかできなかったのだ。
「俺も、抱きたかった。不器用な俺たちの望みを神様が叶えてくれたのかもしんないスね」
「そうですね……今更ですけど……黄瀬くんのこと大好きです」
「黒子っちのデレとかマジ半端ないっスね……って茶化してるわけじゃないって! だって、俺も冗談で好き好き言ってたけど、気持ちの上ではマジっスもん。ずっと好きだった。でも、あっちの世界の俺も……黒子っちのこと好きだったみたいっスよ」
 ニヤリと口元を緩められて、黄瀬の手がベッドの下に伸ばされた。
「なんで分かるんですか?」
「携帯に保存されてる写真……と、動画と……黒子っちの反応?」
 黒子を横目に見ながら、黄瀬は携帯をいじる。何かを探して、そりゃあるわけないかと残念そうにため息をついた。
「はっ?」
「痛くなかったでしょ? 俺としてる時」
「それは……まあ」
 痛いどころか、気持ち良すぎてどうにかなりそうだった。黄瀬は童貞だといっていたけれど、嘘なんじゃないかとすら思う。もしかしたら、あちらの世界の黄瀬は童貞ではなかったのかもしれない。そんなことを考えて、勝手に傷付く自分は相当重症だ。
「あのね……あっちの世界の黒子っちは、処女じゃなかったみたいっスよ。つか、バッチリしてるとこの画像が携帯に残ってたっス」
「してる、とこ……?」
 黄瀬の言葉の意味がわからずに、心臓がツキンと嫌な音を立てる。もしかしたら、自分は大変なことをしてしまったのではないかと。
 向こうの世界の黒子に、恋人がいたとしたら。自分は不貞を働いたことになるのではと考えて、否と唇を噛んだ。
 たとえ、どこの世界にいても、黒子の好きな人は変わらないはずだ。
「だから、あっちの世界の俺と黒子っち、最初から恋人だったってことでしょ」
 ギュッと抱き寄せられて、ああやっぱりと安心し肩の力を抜いた。
「携帯のって……キミ、それ見たんですね? っていうか、ボクのこと呼び出す前に恋人同士だって知ってたってことじゃないですか」
「いや、だって信じられないっスよ、そんな簡単に。それに、男としてそんな動画あったら見ないわけないっしょ? 俺に犯されてる黒子っち超可愛かったし、本物はマジヤバイし……ってなんで殴るんスかぁ!」
「別に、何となくです」
 そんなに女としての自分が好きなら、あっちの世界にいたままでよかったのに、なんて不貞腐れた思いで唇を尖らせる。
「でも、俺はこっちの世界の黒子テツヤがやっぱり一番好き」
 ハムッと唇ごと甘噛みされて、ピリピリと荒れた気分が霧散していく。
「だから、許して?」
 額に飾られた絵画のように美しい笑みを湛えた黄瀬に、優しげに髪を撫でられれば、自分の怒りなど長持ちするはずがないのだ。
「ボクも、こっちの世界の黄瀬くんが大好きです」


fin
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Author:オダワラアキ
オダワラアキの二次小説・二次創作置き場へようこそ。
ひるなかの流星・花より男子・日々蝶々・君に届け・会長はメイド様の二次小説・創作置き場です。黒バス黄黒、青黒BLも書いております。
現在はオリジナルばっかりになってしまったなぁ。

こちらを読むにあたって下記注意点をお読みになってからお進みください。

このサイトは原作のある漫画の二次創作、小説です。

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